社内報の作り方|少人数の会社でも続く載せる7項目とネタ12選、そのまま使えるテンプレート3種とAI(Claude)に下書きさせるプロンプト例【2026年版】
社員が少しずつ増えて、全員で顔を合わせる時間が減ってきた。社内報を出そうと思ったものの、何を載せればよいか分からない。一度出したが、2号目でネタが尽きて止まってしまった。そんな会社の経営者と、作る係を任された方に向けてこの記事を書きました。
結論からお伝えします。少人数の会社の社内報で大事なのは、見た目の出来でも号の厚さでもありません。「この1か月で会社に何が起きて、誰が何を工夫したか」が、あとから読み返しても分かる形で残ることです。読み物として楽しいかより、続けて出せるかのほうが効きます。この記事では、ニュースレターやお知らせとの違いを整理し、載せる7項目、ネタに困らない12の題材をまとめました。そのまま使えるテンプレート3種と、AI(Claude)にコピーして使えるプロンプトもご紹介します。
社内報が続かない3つのパターン
社内報は、始めるのは簡単で、続けるのが難しい書類です。止まる理由は、書く力よりも「毎号ゼロから考えている」ことにあります。よくある3つを並べます。
| つまずき | 会社で起きること | 直し方 |
|---|---|---|
| 毎号、何を載せるかから考える | 係の人が締切前に頭を抱え、2号目か3号目で止まる | 面の構成(載せる項目)を先に決め、毎号その枠を埋める |
| 一人で全部書いている | 係の人が忙しい月に出せなくなる。書き手の好みで話題が偏る | 各部署から「ひとこと」を集める仕組みにする |
| 立派な冊子を目指した | デザインや写真選びに時間がかかり、発行の間が空く | A4一枚で出せる形から始める |
3つに共通するのは、社内報を「作品」として見ている点です。実際には、社内報は会社で起きたことと、そのとき誰がどう動いたかを残していく記録でもあります。そう考えると、うまく書くことより、決まった枠に毎月同じように埋めていくことのほうが大事になります。
社内報・ニュースレター・お知らせ・議事録の違い
社内報と似た書類はいくつもあります。誰に向けて、何のために出すのかで並べると、社内報に載せるものと載せないものが分かれます。
| 書類 | 読む人 | 目的 |
|---|---|---|
| 社内報 | 社員(家族が読むこともある) | 会社で起きたことや、社員の工夫・顔ぶれを共有し、記録として残す |
| ニュースレター | お客様・取引先 | 会社の近況やお役立ち情報を届け、関係を続ける |
| お知らせ・掲示 | 社員 | 休みの日程や決まりの変更など、守ってほしいことを伝える |
| 議事録 | 会議に出た人・関係者 | 会議で決まったことと、誰がいつまでに何をするかを残す |
迷ったら、「読まなくても仕事に困らないが、読むと会社のことが分かるもの」を社内報に載せると考えてください。守ってほしい決まりは、社内報に混ぜるとかえって見落とされます。お知らせや掲示として別に出してください。休業や値上げのように文面の型があるものはお知らせ文・案内文をAIに任せる方法にまとめています。
お客様向けのニュースレターと社内報は、同じ題材から作れることがあります。現場の工夫やお客様からの声は、社内報で先に共有し、掲載の許可が取れたものだけを外向けに書き直すと、一つのネタが二度使えます。
社内報に載せる7項目
社内報の形は自由です。その代わり、載せる項目(面)を決めておくと、誰が作っても同じ形になり、毎号ゼロから考えなくて済みます。少人数の会社で使いやすい7項目を並べます。
| 項目 | 載せること | 集め方 |
|---|---|---|
| ① 号数と発行日 | 「第〇号 令和〇年〇月」 | 毎号同じ位置に入れる |
| ② 経営者からのひとこと | 今月考えていること、先月のお礼(200字ほど) | 経営者に話してもらい、係がまとめる |
| ③ 今月の出来事 | 新しいお客様、終わった工事、始めた取り組み | カレンダーと日報から拾う |
| ④ 現場の工夫 | 誰かがやっている、うまくいったやり方 | 各部署に「最近うまくいったこと」を1つ聞く |
| ⑤ 人の紹介 | 新しく入った人、異動した人、一人ずつの紹介 | 本人に質問票を渡して答えてもらう |
| ⑥ 数字ひとつ | 会社全体で見てほしい数字(件数や達成率など) | 経営者が1つだけ選ぶ |
| ⑦ 来月の予定 | 行事、研修、繁忙期の見通し | 予定表から写す |
毎号すべてを埋める必要はありません。①②③は毎号入れ、④⑤⑥⑦は号によって入れ替えると、A4一枚に収まります。
このなかで会社にとっていちばん価値があるのは、④の現場の工夫です。社員の頭のなかにしかなかったやり方が、社内報に書かれた時点で会社の側に残ります。あとで手順書や引き継ぎ書にするときの材料にもなります。1業務を1枚にまとめる書き方は引き継ぎ書の作り方でご紹介しています。
ネタに困らない12の題材と集め方
「ネタが無い」と感じるときは、会社で起きていることが無いのではなく、拾う場所が決まっていないことがほとんどです。題材と、どこから拾うかを並べます。
| 題材 | 中身の例 | どこから拾うか |
|---|---|---|
| 新しいお客様・案件 | 今月始まった取引や工事 | 受注の記録、見積の控え |
| 終わった仕事の振り返り | 工事や案件が終わって分かったこと | 完了報告、担当者のひとこと |
| お客様からの声 | お礼の電話や手紙、アンケートの一言 | 電話メモ、アンケート |
| うまくいったやり方 | 時間が短くなった手順、ミスが減った工夫 | 日報の「気づき」欄 |
| ヒヤリとしたこと | 事故にならずに済んだ出来事と対策 | ヒヤリハットの報告 |
| 新しく入った人 | 前の仕事、得意なこと、休みの日の過ごし方 | 本人の質問票 |
| 一人ずつの紹介 | 仕事の中身、入社したきっかけ | 本人の質問票(毎号1人ずつ回す) |
| 道具・設備 | 新しく入れた機械やソフト、その使い方 | 購入の記録、使っている人 |
| 研修・資格 | 受けた研修で分かったこと、取った資格 | 研修の報告 |
| 数字の変化 | 件数や達成率の推移 | 経営者が選んだ1つの数字 |
| 季節の行事 | 忘年会、地域の行事への参加 | 予定表、写真 |
| 会社の昔話 | 創業のころの話、最初のお客様 | 経営者や古くからいる人に聞く |
いちばん頼りになるのは、毎日書かれている日報です。日報に「今日の気づき」を1行書く欄があるだけで、社内報の④のネタが月に何本も集まります。気づきの欄の作り方は業務日報の書き方とテンプレートで、移動中に話して記録を残す方法は日報・現場報告をAIに任せる方法でまとめています。集めた題材は、朝礼で話すネタにもそのまま使えます。1分で話せる型は朝礼のネタに困らない決め方にまとめました。
会社の昔話は、書けるのが経営者か古くからいる人に限られます。その人が話せるうちに聞いておかないと、二度と書けない題材です。毎号少しずつ載せていくと、会社の成り立ちが一冊分たまっていきます。
そのまま使えるテンプレート3種
出し方と人数に合わせて選んでください。号数、発行日、今月の出来事の3つだけは、どの型でも残してください。
型1|A4一枚の月刊(紙で掲示・10名前後)
〇〇通信 第〇号 令和〇年〇月〇日 ■ ひとこと(経営者より) 先月は〇〇の工事が無事に終わりました。 暑いなか、ありがとうございました。今月は〇〇に力を入れます。 ■ 今月の出来事 ・〇〇様から、〇〇の工事のご依頼をいただきました ・〇月〇日から、〇〇のやり方を変えました ■ 現場の工夫(今月は◇◇さん) 〇〇の作業で、〇〇を先に準備しておくと、 片付けが〇分ほど早く終わるようになりました。 ■ 来月の予定 〇月〇日 安全講習(午後) 〇月〇日 〇〇の点検 作成:◇◇ ネタは随時、◇◇まで
型2|週1回の短信(LINE・メール・チャットで送る)
【〇〇だより 〇月第〇週】 今週の出来事 ・〇〇様の工事が終わりました(担当:◇◇さん) ・新しい〇〇が届きました。使い方は◇◇さんまで 今週のひとこと 〇〇のお客様から「〇〇」とお電話をいただきました。 来週の予定 ・〇日(〇)〇〇 ・〇日(〇)〇〇 ※ 載せたい出来事があれば、金曜の昼までに返信ください
型3|年4回の季刊(少し厚め・人の紹介を中心に)
〇〇報 令和〇年 〇号(〇〜〇月) 1面 経営者より(この3か月と、次の3か月) ・うまくいったこと ・うまくいかなかったこと ・次の3か月で力を入れること 2面 この3か月の出来事(月ごとに3行ずつ) 3面 ひと紹介(今回は◇◇さん) ・担当している仕事 ・入社したきっかけ ・最近うまくいったやり方 ・休みの日の過ごし方 4面 現場の工夫・お客様の声 (載せるお客様の声は、掲載の許可が取れたものだけ) 5面 次の3か月の予定
型1は、いちばん続けやすい形です。文字を詰め込まず、A4一枚に収まる分だけ書くと、係の人が1時間ほどで作れる量になります。型2は、紙を配る手間が無いぶん、週1回でも続きます。社員がスマートフォンで読むので、1項目を2〜3行に収めます。
型3は、人の紹介を中心にした厚めの号です。毎号1人ずつ紹介していくと、1年で4人、数年で社員全員の紹介がそろいます。新しく入った人が、誰に何を聞けばよいかを知る資料にもなります。
AIに下書きさせるプロンプト3種
社内報の中身は、日報や予定表、経営者の話したことのなかに、たいていすでにあります。ばらばらのメモをまとめて渡し、決めた枠に並べるところをAIに任せると、係の人は「何を載せるか」を選ぶことに時間を使えます。以下はそのままコピーして使えます。
プロンプト1|集めたメモから1号分の下書きをつくる
あなたは中小企業で社内報を作る係です。 以下のメモから、社内報1号分の下書きを作ってください。 条件: ・面の構成は「経営者より → 今月の出来事 → 現場の工夫 → 来月の予定」 ・メモに無い出来事・数字・人の名前を作らない。足りない面は【ネタ募集中】と書く ・一つの項目は3行以内。A4一枚に収まる長さにする ・人をほめる言葉を大げさにしない。メモに書かれた事実をそのまま書く ・お客様の名前は「〇〇様」と伏せたままにする <今月のメモ> (日報の気づき、予定表、経営者が話したことなどをそのまま貼る)
プロンプト2|前の号と見比べて、次の号の題材を出す
以下は、これまでに出した社内報です。 次の号で取り上げる題材の候補を10個出してください。 条件: ・これまでの号に出た題材と重ならないものにする ・重なるものを出す場合は、切り口をどう変えるかを添える ・それぞれに「誰に聞けば書けるか」を1行添える ・まだ一度も紹介していない社員がいれば、その人の紹介を候補に入れる <これまでの号> (ここに貼る) <社員の名前の一覧> (ここに貼る。名字だけで構いません)
プロンプト3|人の紹介の質問をつくり、答えから記事にする
社内報の「ひと紹介」の記事を作ります。2段階で進めてください。 1段階目:本人に渡す質問を6つ作ってください。 ・仕事の中身、入社したきっかけ、最近うまくいったやり方を必ず入れる ・答えたくない人が困る質問(家族・年齢・健康など)は入れない 2段階目:本人の答えを貼るので、400字ほどの紹介記事にしてください。 ・答えに書かれていないことを足さない ・本人の言葉づかいをなるべく残す ・最後に、本人に確認してもらうための【確認のお願い】を1行付ける <紹介する人の仕事> (例:現場の職人・入社5年目)
プロンプト1で大事なのは、「メモに無い出来事・数字・人の名前を作らない」の1行です。これを外すと、それらしい出来事や、誰も言っていない感謝の言葉が入った下書きが出てくることがあります。社内報は社員全員が読むので、書かれた本人が「そんなこと言っていない」と感じる号は、次から読まれなくなります。
指示の条件を足すときの考え方はAIへの指示(プロンプト)の書き方でまとめています。会議の決定事項を社内報の「今月の出来事」に写すなら、議事録の書き方の手順で残したメモがそのまま使えます。
AIに任せてはいけないこと
| 任せてよいこと | 人が決めること |
|---|---|
| 集めたメモを、決めた面の枠に並べる | どの出来事を載せて、どれを載せないか |
| 前の号と見比べて、題材の重なりを探す | 経営者のひとことで何を伝えるか |
| 人の紹介の質問を作る、答えを記事の形にする | 書かれた本人に確認して、載せてよいかを決める |
| 長いメモを3行に縮める | 写真や家族のことなど、個人のことをどこまで載せるか |
| お客様向けに書き直す案を出す | お客様の声を外に出してよいか(掲載の許可) |
いちばん任せてはいけないのが、「載せてよいか」の判断です。AIは貼られたメモの文字しか見ていません。書かれた本人がそれを社内に知られたいかどうかは分かりません。人の紹介や、誰かの失敗から生まれた工夫を載せるときは、出す前に本人に読んでもらってください。
社員の名前や写真、家族のことが入ったメモをそのままAIに貼るかどうかも、社内で決めておくのが大事です。下書きを作る段階なら、名字だけや「現場のAさん」に置き換えた形で足ります。判断の目安は会社でAIに入れていい情報・ダメな情報にまとめています。個人の情報の扱いで迷うときは、社内の決まりを確かめたうえで専門家に相談してください。
まず、次の1号をA4一枚で出してみる
社内報は、立派な1号目より、続く2号目のほうが大事です。まずは型1を使い、「経営者より」「今月の出来事」「来月の予定」の3つだけでA4一枚を作ってみてください。現場の工夫や人の紹介は、2号目から足していけば十分です。
今月の日報と予定表、経営者が話したことのメモをプロンプト1に貼って流してみてください。出てきた下書きに【ネタ募集中】と残った面が、次の号までに集めるネタの一覧です。2号目からは、プロンプト2で前の号と見比べながら題材を選べます。
お客様向けのお便りも出しているなら、近い例があります。前の号までをまとめて渡し、前に載せた話題を外して、次の号の見出しと下書きをそろえます。ニュースレター・DMを続けて出す例で、1分ほどのデモ動画をご覧いただけます。社内報の作り方にもそのまま使える考え方です。
休みの日程や決まりの変更は、社内報とは別に伝えます。決まったことのメモから、掲示とホームページ用の文をそろえる例が近いです。お知らせ文・掲示物をつくる例をご覧ください。
社員一人ひとりの頭のなかにあった工夫を、会社の側に残していく流れはAI導入で何をつくるのかでご説明しています。
止まってしまった社内報を
30分で一緒に続けられる形にします。
まずは30分、話すだけで大丈夫です
資料も準備もいりません。
いまの仕事のことを、そのまま話してください。
合わなければ、そのまま終わって構いません。
無理におすすめすることはありません。
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