キャッチコピーの作り方|書く前に決める3つとつくる順番5ステップ、そのまま使える型7つ、業種別の例と書かないほうがよいこと、AI(Claude)に案を出させるプロンプト例【2026年版】

チラシや看板、ホームページのいちばん上に置く一言。自分の店の良さは分かっているのに、短い言葉にしようとすると手が止まります。うまい言い回しが浮かばずに悩む経営者と、販促を任された方に向けて、キャッチコピーをつくる順番と使える型を書きました。

結論からお伝えします。キャッチコピーは、うまい言い回しを考える前に、「誰に」「何を」「どうしてほしいか」を決めると書けます。言葉のセンスより、材料を集める順番のほうが大事です。この記事では、つくる順番5ステップ、そのまま使える型7つ、業種別の例をまとめました。AI(Claude)にコピーして使えるプロンプトもご紹介します。

キャッチコピーとは何か、書く前に決める3つ

キャッチコピーは、読む人の足を止めて、続きを読んでもらうための一言です。チラシの見出し、看板、ホームページのいちばん上、名刺の肩書きの横など、最初に目に入る場所に置きます。商品の説明を全部詰め込む場所ではありません。

手が止まるのは、言葉が足りないからではなく、次の3つが決まっていないからです。

先に決めること中身決まっていないと起きること
誰に年代や性別より、「どんな困りごとを持っている人か」誰にでも当てはまる言葉になり、誰の足も止まらない
何をその人にとっての良いこと。商品の特長そのものではない「こだわり」「高品質」など、店の側の言葉で終わる
どうしてほしいか来店、電話、予約、資料の請求など、次の行動を1つ読んで終わりになり、問い合わせにつながらない

たとえば「創業40年の畳店です」は、店の側の事実です。「誰に」を「畳の傷みが気になっているが、頼み方が分からない人」と決めると、「畳1枚から、お電話1本で伺います」という言葉が出てきます。材料は同じでも、決める順番で一言が変わります。

つくる順番5ステップ

キャッチコピーは、ひらめきを待たずに、次の順番で組み立てます。1から3までが材料集めで、言葉にするのは4からです。

順番やることコツ
①お客様の声を書き出す「助かった」「ここが決め手だった」と言われた言葉を、そのまま10個ほど
②選ばれた理由を1つに絞る全部は入れない。いちばん多く言われた理由を選ぶ
③相手と次の行動を決める上の「誰に」「どうしてほしいか」を1行ずつ書く
④型に当てはめて案を出す次の章の型を使い、質より数で20案ほど
⑤声に出して選ぶ読み上げて引っかかる案を外し、残った案をお客様に近い人に見せる

①を飛ばして④から始めると、どこかで見たような言葉になります。お客様が実際に口にした言葉は、いちばん強い材料です。クチコミ、アンケート、電話で言われたお礼の一言を先に集めてください。

⑤で案を見せる相手は、社内の人よりも、お客様に近い立場の人が向いています。家族や、長く通ってくれているお客様に「どれが気になりますか」と聞くだけで足ります。

そのまま使える型7つ

案を出すときに使える型を7つ並べます。〇〇の部分に、ステップ①から③で集めた材料を入れてください。

型形例
悩みを言い当てる〇〇でお困りの方へ雨のたびに、天井のしみが気になる方へ
数字で言う〇〇を、△△でお見積りは、お電話から最短で翌日に
相手を絞る〇〇な方のための△△はじめて補聴器を選ぶ方のための相談室
変化を見せる〇〇が、△△に変わる探す時間が、お客様と話す時間に変わる
問いかける〇〇、していませんかその見積書、毎回いちから作っていませんか
お客様の声を使う「〇〇」と言われます「もっと早く頼めばよかった」と言われます
約束する〇〇は、しません強引な営業の電話は、しません

数字を使う型は、目を引くぶん、中身に責任がともないます。記録で確かめられる数字だけを使ってください。「最短で翌日」と書くなら、どんな条件のときに翌日になるのかを、近くに小さく添えます。

1つの案に型を2つ以上まぜると、長くなって読まれません。まず型1つで書き、足りないことは、すぐ下の説明文に回します。

業種別の例6つ(直す前と直した後)

よくある一言を、「誰に」「何を」を決めて直した例です。どれも見本としてつくったもので、実在の店の言葉ではありません。直し方の向きを見てください。

業種直す前直した後直した点
リフォーム安心と信頼の施工工事のあとも、同じ担当者が毎年うかがいます「安心」の中身を、してくれることで書いた
美容室あなたらしさを引き出すサロン朝のブローが5分で終わる髪型、ご相談ください相手の毎日の場面を書いた
整骨院地域に愛されて20年仕事帰りに寄れます。平日は夜8時まで受付通える理由を、時間で書いた
税理士事務所親身な対応がモットーです領収書は、箱のままお持ちください頼む前の不安を1つ消した
飲食店こだわりの食材を使用今朝、港で仕入れた魚だけをお出しします「こだわり」を、目に浮かぶ事実にした
学習教室一人ひとりに合わせた指導分からない所まで戻って、そこから一緒に進めます「合わせる」の中身を、やることで書いた

直す前の言葉に共通しているのは、ほかの店の名前に入れ替えても通じることです。「安心」「信頼」「こだわり」「親身」は、書いた側の気持ちで、読む側には中身が見えません。その言葉を使いたくなったら、「たとえば何をしているのか」を1つ書いてください。

例の中の時間や回数は見本の数字です。自分の店で使うときは、実際の受付の時間や、続けている回数に置き換えてください。

置く場所ごとの長さと書き方

同じ一言でも、置く場所で読まれ方が変わります。読む人がどのくらいの時間、どのくらいの距離で見るかに合わせます。字数は、当社が文面をつくるときに置いている目安です。

置く場所長さの目安書き方
看板・のぼり10字前後歩きながら、車の中から読む。何の店かと、相手を1つだけ
チラシの見出し15字から20字手に取って1行目で捨てるかを決める。悩みを言い当てる型が合う
ホームページのいちばん上20字から30字2行まで。すぐ下に説明文とボタンを置く
SNSの1行目20字前後続きを開く前に見える所。問いかける型が合う
名刺15字前後「何をしてくれる人か」を書く。肩書きの言い換えにしない
店内のPOP15字前後商品の前で迷っている人へ。選ぶ理由を1つ

どの場所でも、キャッチコピーのすぐ近くに、次の行動を置きます。電話番号、予約のボタン、地図、受付の時間のどれかです。足が止まった人が次に何をすればよいか分からないと、そこで終わります。

新しい商品や催しを社外に広く知らせるときの文面はプレスリリースの書き方に、休業や価格の変更などを伝える文面はお知らせ文の書き方にまとめています。

書かないほうがよいことと、出す前の点検

キャッチコピーは短いぶん、言いすぎが起きやすい文です。次の言葉は、根拠を示せないなら書きません。

書かないほうがよいこと理由と直し方
「地域で一番」「日本初」「業界最安」根拠を示せない一番や最上級は、広告の決まりに関わることがある。確かめられる事実に書き直す
「必ず」「絶対」「誰でも」結果を約束する言葉。約束できる範囲だけを書く
確かめていない数字「満足度」「件数」は、いつ、何を数えたかを言える数字だけ
ほかの店を下げる言葉「よそと違って」は読む人を疲れさせる。自分の店がしていることだけを書く
体や病気への効き目健康や医療に関わる表現には、別の決まりがある。先に専門家に確かめる
どこかで見た有名な言葉よく似た言い回しは、まねに見える。お客様の声から作り直す

広告の表現には、景品表示法などの決まりがあります。医療、健康食品、化粧品、不動産、金融のように、業種ごとの決まりがある分野もあります。使ってよいかどうかの判断は、この記事では書きません。迷う表現は、出す前に弁護士などの専門家か、業界団体の窓口に確かめてください。

出す前に、次の点を確かめます。

点検すること見るところ
誰に向けた言葉か相手を1行で言えるか
入れ替えても通じないかほかの店の名前に替えて読んでみる
数字と事実記録で確かめたか。条件があるなら近くに書いたか
次の行動電話番号やボタンが、すぐ近くにあるか
声に出したとき一息で読めるか。言いにくい所がないか
置く場所との合い方実際の大きさで刷るか、画面に映して、離れて見たか
控え出した日と、置いた場所を記録したか

AIに案を出させるプロンプト3種と、任せないこと

キャッチコピーは、数を出してから選ぶ仕事なので、AI(Claude)が役に立ちます。材料を渡して案をたくさん出させ、選ぶのは人がします。材料なしで頼むと、どの店にも当てはまる言葉が返ってきます。

プロンプト1|お客様の声から、キャッチコピーの案を出す

あなたは中小企業の販促を手伝っています。
下の材料をもとに、キャッチコピーの案を出してください。

条件:
・型は「悩みを言い当てる」「数字で言う」「相手を絞る」
 「変化を見せる」「問いかける」「お客様の声を使う」「約束する」の7つ。
 型ごとに3案ずつ、合わせて21案
・1案は20字以内
・材料に書いていない数字や実績を足さない
・「一番」「必ず」「絶対」など、言いすぎになる言葉は使わない
・「安心」「信頼」「こだわり」は使わず、していることで書く
・案ごとに、どの材料を使ったかを一言添える

<材料>
・業種と商品:(例:畳の張り替え)
・届けたい相手:(例:傷みが気になるが、頼み方が分からない人)
・お客様に言われた言葉:(例:「1枚でも来てくれて助かった」)
・選ばれた理由:(例:1枚から電話1本で伺う)
・してほしい行動:(例:電話での問い合わせ)
・置く場所:(例:折り込みチラシの見出し)

プロンプト2|いまの一言を、相手に届く形に直す

下のキャッチコピーを、読む人の立場で点検してください。

見てほしいこと:
・ほかの店の名前に入れ替えても通じてしまうか
・店の側の気持ちだけで、していることが書かれていない言葉はどれか
・誰に向けた言葉かが、読んで分かるか

そのうえで、下の「店のこと」を使った直しの案を5つ出してください。
直す前・直した後・理由の3列の表で見せてください。
「店のこと」に書いていない事実は足さないでください。

<いまのキャッチコピー>
(ここに貼る)

<店のこと>
(していること、お客様の声、受付の時間などを箇条書きで)

プロンプト3|出す前の点検

下のキャッチコピーと説明文を、はじめて見るお客様の立場で点検してください。

見てほしいこと:
・根拠を聞かれそうな言葉(一番、初、最安、必ず、数字)の一覧
・条件があるのに書かれていない所
・ほかの店を下げて読める所
・声に出して読みにくい所
・次に何をすればよいかが、すぐ分かるか

直した文は書かず、気になる所と理由だけを表にしてください。
法律に合うかどうかの判断はせず、
専門家に確かめたほうがよい所に印を付けてください。

<キャッチコピーと説明文>
(ここに貼る)
AIに任せてよいこと人が決めること
型に沿って案をたくさん出す誰に届けるか、何を約束するか
入れ替えても通じる言葉を見つけるどの案を使うか
言いすぎになりそうな所を挙げる数字や事実の確かめ
置く場所に合わせて長さを変える広告の決まりに合うかの確かめ

材料を渡すときは、お客様の名前や連絡先を入れません。声は「60代の女性のお客様」のように置き換えます。線引きは会社でAIに入れていい情報・ダメな情報で先に確かめてください。条件を並べて渡す指示の書き方はAIプロンプトの書き方にまとめています。

選んだ言葉と選ばなかった言葉を、会社に残す

キャッチコピーは、決めて終わりにすると、次につくるときにまた白紙から始まります。集めたお客様の声、出した案、選んだ理由、置いた場所と日付を、1つの表に残してください。選ばなかった案も、季節の催しや別のチラシで使える材料になります。

この表があれば、チラシ、ホームページ、SNSの言葉がそろいます。担当が替わっても、店の言葉づかいが変わりません。文面を同じ材料からつくる流れはチラシ・POPの文面でご紹介しています。ホームページの言葉を伝わる形に書き換える流れはHPの文章の言い換えにまとめました。

お客様がなぜ選んでくれたのかは、多くの会社で経営者の頭の中だけにあります。その理由と言葉をAIに渡せる形にしておくと、販促の文面づくりを人に任せられます。私たちが会社ごとに何をつくるかはAI導入支援とは|何をつくるのかにまとめています。

経営者の頭の中にある「選ばれる理由」を
30分で一緒に、会社に残る言葉にします。

まずは30分、話すだけで大丈夫です

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