ビジネス年賀状の書き方|出す相手の決め方と投函の時期、入れる5項目とそのまま使える例文5種、賀詞の選び方と喪中の相手への返し方、AI(Claude)に下書きさせるプロンプト例【2026年版】
年末が近づくと、取引先やお客様への年賀状をどうするかで迷う。誰に出すか、賀詞はどれにするか、一言に何を書くかを毎年一から考え直す。気づけば12月の後半で、慌てて書くことになる。そんな会社の経営者と、宛名や文面を任された方に向けて書きました。
結論からお伝えします。ビジネスの年賀状は、出す相手の範囲を先に決め、決まった5項目を型どおりに並べ、最後に相手ごとの一言を足します。迷うところは毎年同じなので、一度決めて残しておけば翌年は確かめるだけで済みます。この記事では、出す相手の決め方と例文5種を並べました。賀詞の選び方、喪中の相手への返し方、AI(Claude)にコピーして使えるプロンプトもご紹介します。
誰に出すか、いつまでに出すかを先に決める
年賀状で時間がかかるのは、文面よりも「誰に出すか」です。相手を1人ずつ思い出して決めるのではなく、範囲を先に決めます。次のように、関係ごとに線を引いておくと迷いません。
| 相手 | 決め方の例 | 気をつけること |
|---|---|---|
| この1年に取引のあった会社 | 全社に出す | 担当者あてか、会社あてかをそろえる |
| 長くお世話になっている方 | 経営者の名前で出す | 手書きの一言を必ず添える |
| この1年にご利用のあったお客様 | 出す範囲を決める(例:年2回以上ご利用の方) | 営業の案内に見えない文面にする |
| しばらく取引のない会社 | 最後の取引から2年までは出す、のように年数で決める | 毎年の判断にしない |
| 従業員とその家族 | 出すか出さないかを会社として1つに決める | 人によって変えない |
| 年賀状をやめると知らせてきた相手 | 出さない | 相手の知らせに合わせる |
出す時期は、元日に届くように12月のうちに投函します。年賀はがきの受け付けは、例年12月15日に始まります。元日に届けたい場合は12月25日ごろまでの投函が呼びかけられています。その年の日程は日本郵便の案内で確かめてください。
| いつ | やること |
|---|---|
| 11月のうち | 出す範囲を決め、宛名の一覧を見直す。喪中はがきが届いた相手に印を付ける |
| 12月の上旬 | 文面を決め、印刷を頼む。一言を書く相手を決める |
| 12月15日から25日ごろ | 手書きの一言を添えて投函する |
| 年明け | 出していない相手から届いた分に返す。届いた年賀状を一覧に書き足す |
年末は、ほかにも出すものが重なります。年内の最後に送るメールは年末の挨拶メールの書き方にあります。休みの日程の知らせ方は年末年始休業のお知らせの書き方にまとめています。
入れる5項目と書く順番
年賀状の文面は、5項目を決まった順に並べるだけで形になります。「拝啓」などの頭語や時候の挨拶は書きません。賀詞がその役目を兼ねているためです。
| 順番 | 項目 | 書き方 | 例 |
|---|---|---|---|
| ① | 賀詞 | いちばん大きな字で、最初に書く | 「謹賀新年」「謹んで新春のお慶びを申し上げます」 |
| ② | 旧年のお礼 | 前の年にお世話になったお礼を1文で | 「旧年中は格別のご厚情を賜り 厚く御礼申し上げます」 |
| ③ | 新しい年のお願い | 変わらないお付き合いをお願いする | 「本年も変わらぬお引き立てのほど お願い申し上げます」 |
| ④ | 相手の発展や健康を願う言葉 | 会社あてなら発展、個人あてなら健康 | 「皆様のご健勝とご発展を心よりお祈り申し上げます」 |
| ⑤ | 日付と差出人 | 年と「元旦」、住所、会社名、名前 | 「令和〇年 元旦」 |
年賀状では、文に句読点を付けないのが慣例とされています。「区切りを付けない」という意味合いからです。読みにくいところは、1文字分の空白か改行で区切ります。この記事の例文も、その形で書いています。
印刷した文面だけでは、どの相手にも同じものが届きます。余白に手書きで一言を足すと、その相手に宛てた1枚になります。一言は長くなくてかまいません。前の年に実際にあったことを1つ書きます。
| 相手 | 一言の例 |
|---|---|
| 取引先の担当者 | 「昨年は新店舗の件で大変お世話になりました」 |
| 長くお世話になっている方 | 「春にはまたご挨拶にうかがいます」 |
| お客様 | 「いつもご利用ありがとうございます どうぞお体を大切に」 |
| しばらく会っていない方 | 「ご無沙汰しております 皆様お変わりありませんか」 |
そのまま使える例文5種
場面ごとの例文を5つ並べます。〇〇の部分を置き換えて使ってください。日付は、届く年の元号と年に合わせます。
例文1|取引先へ(もっとも基本の形)
謹賀新年 旧年中は格別のご厚情を賜り 厚く御礼申し上げます 本年も変わらぬお引き立てのほど よろしくお願い申し上げます 貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます 令和〇年 元旦 〒〇〇〇-〇〇〇〇 〇〇県〇〇市〇〇 〇〇株式会社 代表 〇〇 〇〇
例文2|長くお世話になっている方へ(ていねいな形)
謹んで新春のお慶びを申し上げます 旧年中はひとかたならぬご指導を賜り 心より御礼申し上げます おかげさまで 当社は〇年目の春を迎えました 本年も変わらぬご指導のほど 謹んでお願い申し上げます 皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます 令和〇年 元旦 〇〇株式会社 代表 〇〇 〇〇
例文3|お客様へ(お店や教室から)
あけましておめでとうございます 昨年は当店をご利用いただき ありがとうございました 本年も 皆様に安心してお越しいただける店づくりに努めてまいります 新年は1月〇日より営業いたします 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます 令和〇年 元旦 〇〇店 〇〇県〇〇市〇〇 電話 〇〇〇-〇〇〇-〇〇〇〇
例文4|出していない相手から届いたときの返信
謹んで新年のお慶びを申し上げます ご丁寧な年賀状をいただき ありがとうございました 新年のご挨拶が遅れましたこと お詫び申し上げます 本年も変わらぬお付き合いのほど よろしくお願い申し上げます 令和〇年 一月 〇〇株式会社 〇〇 〇〇
例文5|年賀状を控える知らせ(次の年から出さないと決めたとき)
謹賀新年 旧年中は大変お世話になり ありがとうございました 誠に勝手ながら 当社では本年をもちまして 年賀状によるご挨拶を控えることといたしました 今後はメールやお電話にて 変わらぬお付き合いをお願い申し上げます 皆様のご健勝とご発展を心よりお祈り申し上げます 令和〇年 元旦 〇〇株式会社 代表 〇〇 〇〇
例文3のように、お客様あての年賀状には新年の営業開始日を入れると役に立ちます。ただし、割引や新商品の案内を大きく載せると、挨拶ではなく広告に見えます。案内は別のはがきやお便りに分けるほうが無難です。例文4は、松の内(一般に1月7日まで、地域によっては15日まで)に届くように返します。日付は「元旦」ではなく「一月」とします。
年賀状が届いたお礼を手紙で伝えたいときの型は、お礼状の書き方にまとめています。
賀詞の選び方と、使わないほうがよい言葉
賀詞には、相手によって向き不向きがあるとされています。迷ったら、4文字の賀詞か、文になっている賀詞を選んでください。どの相手にも使えます。
| 賀詞 | 例 | 向いている相手 |
|---|---|---|
| 1文字・2文字 | 寿、福、賀正、迎春 | 親しい相手、目下の相手。取引先や目上の方には避けるとされる |
| 4文字 | 謹賀新年、恭賀新年 | 取引先、目上の方を含め、どの相手にも使える |
| 文になっているもの | 謹んで新春のお慶びを申し上げます | どの相手にも使える。ていねいな印象になる |
| やわらかい言い方 | あけましておめでとうございます | お客様や親しい相手に。会社あてにも使える |
1文字や2文字の賀詞は、「謹んで」のような敬う言葉が入っていないため、目上の方には向かないとされています。会社として出す年賀状は、4文字か文の賀詞にそろえておくと安心です。
| 迷いやすい点 | 考え方 |
|---|---|
| 賀詞を2つ書いてよいか | 「謹賀新年」と「あけましておめでとうございます」を並べると重なる。1つにする |
| 「新年あけましておめでとうございます」 | 「新年」と「あけまして」が重なるとされる。「あけましておめでとうございます」でよい |
| 「一月一日 元旦」 | 「元旦」は1月1日の朝を指す。「令和〇年 元旦」だけでよい |
| 「去年」 | 「去」の字を避け、「旧年」「昨年」と書く |
| 縁起がよくないとされる言葉 | 「失う」「倒れる」「枯れる」「衰える」などは使わない |
| 前の年の苦労やお詫び | 年賀状には書かない。お詫びは別の手紙やメールで伝える |
| 宛名の敬称 | 会社や部署あては「御中」、個人あては「様」。両方は付けない |
ここに並べた決まりは、一般にそう言われているものです。地域や業界、相手との関係によって受け取り方は変わります。自社の業界で長く続いている習わしがあれば、そちらを優先してください。
喪中の相手、出していない相手から届いたとき、やめたいとき
型どおりにいかない場面が3つあります。どれも毎年のように起きるので、会社としての扱いを先に決めておきます。
| 場面 | 扱い方 | 時期 |
|---|---|---|
| 相手から喪中はがきが届いた | 年賀状は出さない。松の内が明けてから寒中見舞いを出す | 松の内の後から立春(2月4日ごろ)まで |
| 喪中と知らずに出してしまった | 気づいた時点で、お詫びとお悔やみを添えた寒中見舞いを出す | 同じ |
| 自社の代表や家族に不幸があった | 個人の喪中と会社の年賀状は分けて考えることが多い。迷うときは年賀状を控え、寒中見舞いにする | 同じ |
| 出していない相手から届いた | 松の内に届くなら年賀状で返す。過ぎるなら寒中見舞いにする | 届いたらすぐ |
| 次の年からやめたい | 最後の年賀状か、年末の挨拶で知らせる(例文5) | 11月から12月 |
寒中見舞いの例文(喪中の相手へ)
寒中お見舞い申し上げます ご服喪中と伺い 年頭のご挨拶はご遠慮申し上げました 寒さの厳しい折 皆様どうぞご自愛ください 本年も変わらぬお付き合いのほど よろしくお願い申し上げます 令和〇年 一月 〇〇株式会社 〇〇 〇〇
寒中見舞いには、賀詞や「おめでとう」の言葉を入れません。年賀はがきも使わず、ふつうのはがきで出します。
年賀状をやめる会社は増えています。やめること自体は失礼ではありませんが、黙ってやめると「何かあったのか」と相手が気にします。一度だけ知らせを出し、その後はメールや年末の挨拶に切り替えると、お付き合いは変わらず続きます。
AIに下書きさせるプロンプト3種と、任せないこと
年賀状の文面と一言は、AI(Claude)に下書きさせやすい仕事です。ただし、宛名の一覧(お名前・住所)はAIに入れません。相手は「長く取引のある工務店の担当者」のように、関係だけを伝えて下書きさせます。
プロンプト1|会社の年賀状の文面を作る
あなたは中小企業の経営者の文書づくりを手伝っています。 当社が取引先に出す年賀状の文面を3案作ってください。 条件: ・賀詞、旧年のお礼、新しい年のお願い、相手の発展を願う言葉、 日付と差出人、の5項目をこの順で入れる ・賀詞は4文字か、文になっているものを使う。2つ重ねない ・句読点は付けず、空白と改行で区切る ・「去年」は使わず「旧年」「昨年」と書く ・本文は4行以内 ・会社名、名前、住所は〇〇のままにする ・3案は「基本」「ていねい」「やわらかい」に分ける <当社のこと> ・業種:(例:リフォーム) ・相手:(例:仕入先と協力会社) ・今年伝えたいこと:(例:創業20年を迎えた)
プロンプト2|相手ごとの一言を作る
年賀状の余白に手書きで添える一言を、相手ごとに2案ずつ作ってください。 条件: ・1案は30字以内 ・句読点は付けない ・前の年に実際にあったこと(下に書いたこと)だけを使う。書いていないことを足さない ・営業の案内やお願いは入れない ・人の名前、会社名は出さない <相手と、前の年にあったこと> ・相手A:(例:仕入先の担当者。秋に納期を早めてもらった) ・相手B:(例:10年来のお客様。夏に2回目の工事をご依頼いただいた) ・相手C:(例:しばらく会っていない同業の先輩)
プロンプト3|出す範囲の決まりを表にする
当社の年賀状について、出す範囲と段取りの決まりを表にしてください。 条件: ・1つ目の表は「相手の種類・出すか出さないか・誰の名前で出すか・一言を書くか」の4列 ・2つ目の表は「いつ・誰が・何をするか」の3列で、11月から1月まで ・喪中はがきが届いた相手、出していない相手から届いたときの扱いも入れる ・A4一枚に収まる量にする ・決めきれないところは空欄にし、「経営者が決める」と書く <当社のこと> ・人数:(例:6人) ・出している枚数:(例:毎年80枚ほど) ・宛名の管理:(例:表計算ソフトの一覧)
| AIに任せてよいこと | 人が決めること |
|---|---|
| 5項目をそろえた文面の案を出す | 誰に出すか、いつやめるか |
| 一言の案を相手の関係ごとに出す | 実際にあったことを選び、自分の字で書くこと |
| 賀詞の重なりや「去年」の点検 | 相手との関係に合った言葉の温度 |
| 出す範囲と段取りを表の形にする | 喪中の相手にどう返すか |
AIが出す一言は、整っているぶん、誰にでも当てはまる文になりがちです。案はそのまま写さず、相手の顔を思い浮かべて1語だけ入れ替えてください。それだけで自分の言葉になります。
条件を並べて渡す指示の書き方はAIプロンプトの書き方にまとめています。お客様のお名前や住所をAIに入れてよいかは、会社でAIに入れていい情報・ダメな情報の線引きを先に確かめてください。宛名のもとになる一覧の整え方は顧客管理台帳の作り方をご覧ください。
今年の決め方を来年に残しておく
年賀状は、年に1度しか書きません。そのため、去年どう決めたかを誰も覚えておらず、毎年同じところで迷います。投函が終わったら、次の3つを1つのフォルダに残してください。出す範囲の表、今年の文面、宛名の一覧(喪中と、届いた・届かなかったの印つき)です。
来年の11月にそのフォルダを開けば、範囲を確かめて文面の年を変えるだけで準備が終わります。経営者の頭の中にあった「この人には出す」という判断が、会社の決まりとして残ります。季節のご挨拶の文面をAIに任せる流れはお礼状・季節のご挨拶でご紹介しています。ばらばらになった名簿を1つにまとめる流れは営業リストの整理にまとめました。
年賀状のように、年に1度だけ経営者に戻ってくる仕事は、ほかにもあります。型と決まりをAIに渡せる形にしておくと、その時期が来ても慌てずに済みます。私たちが会社ごとに何をつくるかはAI導入支援とは|何をつくるのかにまとめています。
毎年同じところで迷っている季節の仕事を
30分で一緒に、会社の型にします。
まずは30分、話すだけで大丈夫です
資料も準備もいりません。
いまの仕事のことを、そのまま話してください。
合わなければ、そのまま終わって構いません。
無理におすすめすることはありません。
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