「うちはAIを禁止しているので大丈夫です」。そうおっしゃる経営者の方に、ひとつだけお伝えしていることがあります。禁止されている会社ほど、社員は自分のスマホで使っています。会社のパソコンで使えないだけで、使うのをやめたわけではありません。
会社の管理が届かないところで業務の情報がAIに入力されている状態を、シャドーAIと呼びます。中小企業では、管理ツールを入れて統制する方法が現実的でないぶん、シャドーAIは「見えないまま増えていく」のが実情です。この研修は、それを取り締まるためのものではありません。すでに使われている前提に立って、「これをやると事故る」という線引きだけを、全員が同じように分かっている状態をつくります。これが、小さな会社にとって現実的なAIセキュリティ対策だと考えています。
禁止しても、使われています
AIを使うと仕事が速く終わります。速く終わることを知ってしまった人が、上司に言われたからといって使うのをやめることは、まずありません。会社のルールと、目の前の締切を比べたら、締切が勝ちます。
大企業向けには、社内のAI利用を検知・制御するツールが各社から出ています。ただ、従業員10人ほどの会社に、管理ソフトを導入して統制する現実味はありません。費用も運用の手間も見合いません。
小さな会社にできることは、全員が「これは危ない」を知っている状態をつくることです。ツールで縛るのではなく、判断できる人を増やす。この研修は、そのためのものです。
リスク1:情報漏洩(入れてはいけないものを入れてしまう)
まず知られているリスクです。お客様の氏名や連絡先、見積書、契約書、まだ公表していない計画。こうしたものをAIに貼り付けて「要約して」と頼む場面は、日常業務のなかにいくらでもあります。
ここで大事なのは、「AIに入れると必ず漏れる」わけではないということです。契約の種類や設定によって、入力した内容が学習に使われるかどうかは変わります。正しく知らないまま「全部ダメ」と決めると、AIを使えるはずの業務まで止まります。逆に何も知らずに使うと、本当に出してはいけないものが出ます。
研修では、入れてよいもの・ダメなものを、自社の業務に当てはめて線引きします。一般論のチェックリストを配って終わりにはしません。判断の基準は会社でAIに入れていい情報・ダメな情報でも公開しています。
リスク2:AIに相談される
あまり語られていない、もうひとつのリスクです。
いまのAIは、深刻な相談を受けたときに公的な相談窓口を案内する仕組みを持っています。安全のために意図してそう設計されています。2026年には、家庭内の出来事についてAIに相談した人が、案内された窓口に連絡し、そこから事態が動いたという出来事が実際に報じられました。
これを会社に置き換えると、こうなります。困っている社員が、誰にも言えずにAIへ相談する。AIは正しく、労働基準監督署や相談窓口を案内する。本人に会社を訴えるつもりがなくても、話が社外に出る入口はできています。
この話を「通報されないようにする方法」としてお伝えするつもりはありません。隠すための研修は、会社を守りません。お伝えしたいのは、社員がAIに相談する時代になったという事実です。だからこそ、AIに相談される前に社内で相談できる状態にしておくことが、結果として会社を守ります。
では、どうするか
中小企業のシャドーAI対策は、この4つで足ります。順番が大事です。
- 使ってよいことにする:禁止は機能しません。使ってよい代わりに、線引きを共有します
- 入れてよい情報の線を、自社の業務で決める:一般論ではなく、実際に扱っている書類で判断できるようにします
- 全員が同じ基準を持つ:一部の詳しい人だけが分かっている状態は、その人が抜けたら終わります
- 相談できる先を社内に用意する:AIに相談する前に、人に相談できる状態をつくります
研修でお伝えすること
- いま社内でAIがどう使われているか(禁止していても、です)
- 入力してよい情報・ダメな情報の線引き(自社の書類で実演します)
- 個人向けプランと法人向けプランで、データの扱いがどう違うか
- AIが公的窓口を案内する仕組みと、それが会社にとって何を意味するか
- 事故が起きたときに、最初に何をするか
- 社内ルールのつくり方(ひな形をお渡しします)
専門用語は使いません。パソコンが苦手な方が聞いても分かる言葉でお話しします。
お引き受けしないこと:この研修は、社内の教育を目的としたものです。システムの脆弱性診断、ネットワークの安全対策、事故が起きた後の調査や復旧は行いません。そうした対応が必要な場合は、専門の事業者をご案内します。
対象・形式・料金
| 対象 | 従業員数名〜50名ほどの中小企業さま。AIを禁止している会社も、これから使う会社も |
|---|---|
| 受講者 | 経営者・管理職の方と、実際に業務でパソコンを使う方。両方いっしょに受けていただくのがおすすめです |
| 形式 | オンライン/対面(仙台市内・近郊)どちらも可 |
| 担当 | 合同会社Trash-Bの講師が担当し、当日は2名体制(講師+運営)でお伺いします |
| 時間 | 半日(3〜4時間)を基本にしています。線引きを自社の書類で実際に判断していただくため、この時間をいただいています |
| 料金 | 半日 5万円〜(税別)。受講人数・内容・訪問の有無で変わりますので、お見積りをご提示します。ご相談・お見積りは無料です |
| 受入件数 | 月1件から。1社ずつ内容を作り込むため、同時に多くはお受けしていません |
| 準備 | 特別なソフトは不要です。無料版のAIで実演できる構成にします |
商工会・団体さま向けのAI入門ハンズオンはセミナー講師のご案内で扱っています。こちらのページは、1社ごとにお伺いする社内研修です。
よくあるご質問
Q1. うちはAIを禁止しています。それでも意味がありますか?
禁止している会社ほど必要だと考えています。禁止すると、使っている人が申告しなくなります。会社が把握できない使われ方が増えるだけです。使ってよいことにして線引きを共有するほうが、実態を把握できます。
Q2. 社員を叱る場にはしたくないのですが
叱る場にはしません。「使っていた人を責めない」と最初に宣言してから始めます。責める場にすると、次から誰も本当のことを言わなくなり、実態がさらに見えなくなります。
Q3. 管理ソフトの導入は必要ですか?
シャドーAIを検知するツールは各社から出ていますが、小規模の会社では多くの場合は不要だと考えています。費用と運用の手間が見合いません。まず線引きを全員で共有し、それでも足りない場合に検討する順序をおすすめしています。当社は管理ソフトを販売していないので、売るために必要だと申し上げることはありません。
Q4. 研修のあと、社内ルールは自分たちで作るのですか?
ひな形をお渡しします。そのまま使える形にしてありますので、自社の事情に合わせて言葉を足していただければ、そのまま社内で配布できます。
Q5. 仙台以外でも対応できますか?
オンラインであれば全国どこでも対応します。対面をご希望の場合、仙台市内・近郊は交通費不要です。市外は距離と所要時間に応じて別途申し受けます(料金プランのページで概算をご確認いただけます)。
まずは、いまの状況をお聞かせください
「うちの会社で、実際どう使われているか分からない」。その状態から始めて大丈夫です。何人の会社で、どんな書類を扱っていて、いまAIをどう扱っているか。それだけ伺えれば、どんな内容にすべきかをご提案できます。
研修をご検討でなくても構いません。
「これは危ないのか」というご質問だけでも、30分・無料でお答えします。
まずは30分、話を聞いてみませんか
「うちの業務で使えるのか」を、実際にClaudeを動かしながらその場で確認できます。
ご契約前提でなくても大丈夫です。話を聞くだけのご利用も歓迎します。
- ✓非エンジニアでもOK
- ✓ご相談は30分・無料
お話しして「合わない」と感じられたら、その場でお断りいただけます。
無理におすすめすることはありません。
