領収書の書き方|但し書き・宛名・金額の書き方と入れる7項目、収入印紙の目安と場面別の型3種、AI(Claude)に下書きさせるプロンプト例【2026年版】

代金を受け取ったとき、お客様から領収書をくださいと頼まれた。宛名や但し書きに何を書くか、金額の頭に何を付けるか、収入印紙が要るかで手が止まってしまう。その一枚を、頼まれるたびに前の控えを見ながら書いている経営者に向けてこの記事を書きました。

結論からお伝えします。領収書で大事なのは、きれいな字でも丁寧な言葉でもありません。「誰から、いつ、いくらを、何の代金として受け取ったか」が、あとから見ても一つに決まることです。ここがあいまいだと、相手の経理で受け取ってもらえなかったり、自社の控えと帳簿が合わなくなったりします。この記事では、レシートや請求書との違いを整理します。入れる7項目、但し書きと金額の書き方、場面別の型3種もまとめました。AI(Claude)にコピーして使えるプロンプトもご紹介します。

領収書でつまずく3つのパターン

領収書は、毎日たくさん書く会社もあれば、年に数枚しか書かない会社もあります。書く回数が少ないほど社内に型が無く、書く人によって中身が変わります。よくある3つを並べます。

つまずき会社で起きること直し方
但し書きが「品代として」だけお客様から「何の代金か分からないので経費にしにくい」と言われ、書き直しを頼まれた何の代金か、いつの分かが分かる言葉で書く
宛名を「上様」や空欄にしたお客様の経理で「宛名が無いと受け取れない」と言われ、もう一枚出すことになったお客様の正式な会社名を聞いて書く
控えを残していない「前に出した領収書をなくした」と言われたとき、いつ、いくらで出したかを確かめられない複写式を使うか、写しを取って日付順に綴じる

3つに共通するのは、領収書を「お客様に渡して終わりの紙」としてだけ見ている点です。実際には、領収書は自社が代金を受け取ったことを残す記録でもあります。書き方が受け取った人の頭のなかにしかないと、担当が変わるたびに書き方と控えの残し方が変わります。

領収書・レシート・請求書・受領書の違い

お金や品物のやりとりには、似た書類がいくつも出てきます。誰が出すのか、何を示すのかで並べると、違いが分かりやすくなります。

書類出す人示すこと
請求書代金を受け取る側(売り手)「この金額をお支払いください」というお願い。受け取る前に出す
領収書代金を受け取った側(売り手)「この金額を受け取りました」というお金の受け取りの記録
レシート代金を受け取った側(お店)お金の受け取りの記録。品名や数量が機械で印字され、宛名は入らないことが多い
受領書品物を受け取った側(買い手)「この品物を受け取りました」という品物の受け取りの記録

迷ったら、「お金を受け取ったのか、品物を受け取ったのか」で分けてください。お金なら領収書、品物なら受領書です。請求書は支払いをお願いする紙なので、代金を受け取ったあとに出すのは領収書になります。品物を受け取ったときの書き方は受領書の書き方に、支払いをお願いする側は請求書の書き方にまとめています。

レシートと領収書は、どちらもお金の受け取りの記録です。お客様から「宛名と但し書きを入れてほしい」と頼まれたときに、手書きや印刷で出すのが領収書だと考えると迷いません。同じ支払いにレシートと領収書の両方を渡すと、二重に経費にされることがあります。領収書を出すときはレシートを引き取るなど、社内で扱いを決めておきます。

領収書に入れる7項目

領収書の様式は自由です。その代わり、入れる項目と順番を決めておくと、誰が書いても同じ形になります。書く順に7項目を並べます。

項目書くこと抜けるとどうなるか
① 表題「領収書」または「領収証」何の書類か分からず、見積書や納品書の控えと混ざる
② 宛名お客様の正式な会社名や名前(「株式会社〇〇 御中」「〇〇 様」)相手の経理で受け取ってもらえないことがある
③ 日付代金を受け取った日帳簿の入金日と照らし合わせられない
④ 金額受け取った金額(税込)と、その内訳(税抜の金額と消費税)書き換えを疑われたり、税の区分が分からなかったりする
⑤ 但し書き何の代金か(「〇月分の〇〇代として」)お客様が何の経費か説明できない
⑥ 発行者自社の名前・住所・電話、押印誰が受け取ったか確かめられない
⑦ 登録番号などインボイスの登録をしている場合の登録番号と、税率ごとの金額お客様が消費税の計算で使えないことがある

いちばん抜けやすいのは④の内訳と⑤です。①⑥⑦は毎回ほぼ同じで構いません。②③④⑤は、受け取るたびに書き直します。型を決めておく目的は、決まった部分を考える時間を減らして、金額と宛名を確かめる時間に回すことにあります。

⑦は、インボイスの登録をしている会社が、領収書をインボイス(適格請求書)として渡すときに要る項目です。どの項目が必要になるかは、業種や相手によって変わります。請求書と共通する項目は請求書の書き方で並べていますが、自社の領収書で足りているかは税理士に確かめてください。

もうひとつ、売上の代金の領収書は、金額によって収入印紙が要ります。国税庁の案内では、記載された受取金額が5万円未満なら印紙税はかかりません。消費税の額を分けて書くと、税抜の金額で判断されます。金額ごとの印紙の額は国税庁の印紙税額の一覧表で確かめ、迷ったら税理士か税務署に確認してください。

但し書きと金額の書き方

同じ領収書でも、但し書きと金額の書き方ひとつで、あとから見返したときに分かるかどうかが変わります。よくある書き方と、直した書き方を並べます。

あとで困る書き方直した書き方
但し 品代として但し 事務用品代(コピー用紙ほか)として
但し お品代として(毎月同じ)但し 令和〇年〇月分 保守料として
金額 30000金額 ¥30,000-(うち消費税 ¥2,727)
宛名 上様宛名 株式会社〇〇 御中

直した書き方に共通するのは3つです。何の代金かを品目の名前で書く、いつの分かを書く、金額は書き足せない形で書く。金額は頭に「¥」、終わりに「-」や「※」を付け、3桁ごとに区切ります。手書きのときは、数字を書き足されないための書き方です。

但し書きを細かく書きすぎる必要はありません。「何の代金か」がお客様に説明できる程度で足ります。品目が多いときは「〇〇ほか」とまとめ、明細は納品書や請求書を見てもらう形でも構いません。書き方に迷ったら、お客様に「但し書きは何と書きましょうか」と聞くのがいちばん確かです。

場面別の但し書きの例

よく受ける場面ごとに、但し書きの例を並べます。「何の代金か」に「いつの分か」「何に使ったか」を1つ足すと、相手があとで見返したときに迷いません。

場面但し書きの例添えると分かりやすいこと
飲食店(会議や接待の食事)〇月〇日 会議用弁当代(10食)として日付と人数
文具・消耗品の販売事務用品代(コピー用紙・トナー)として品目を2つほど。多ければ「ほか」
修理・工事〇〇の水道修理代として場所や対象
教室・スクールの月謝令和〇年〇月分 月謝として何月分か
会費・年会費令和〇年度 年会費として何年度分か
商品代と送料をまとめて受け取る〇〇代および送料として送料も含むこと
前払い・手付金〇〇の手付金として(残金は〇月〇日に受領予定)残りがあること

相手から但し書きを指定されたときは、その言葉どおりに書きます。経費として扱えるかどうかは、受け取った側の会社が決めることです。迷うときは、相手の経理担当や税理士に確かめてもらってください。

そのまま使える型3種(場面別)

自社の言葉に直して使ってください。何の代金か、いつの分か、内訳を書く形だけは残してください。

型1|その場で代金を受け取ったとき(手書き・対面)

領収書

株式会社〇〇 御中

金額 ¥33,000-
(税抜金額 ¥30,000 消費税額(10%) ¥3,000)

但し 〇〇の修理代(部品交換を含む)として
上記正に領収いたしました

令和〇年〇月〇日

株式会社□□
住所:〇〇県〇〇市〇〇
電話:〇〇〇-〇〇〇-〇〇〇〇
登録番号:T〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
担当:◇◇   印

型2|振込の入金を確かめてから送るとき(PDF・メール)

件名:領収書送付のご連絡(〇月分 保守料・株式会社□□)

株式会社〇〇
△△様

いつもお世話になっております。株式会社□□の◇◇です。

〇月〇日にお振込みいただいた代金について、
領収書をお送りします。添付のPDFをご確認ください。

【入金日】令和〇年〇月〇日
【金額】¥55,000(うち消費税 ¥5,000)
【但し書き】令和〇年〇月分 〇〇保守料として
【もとになる請求書】請求書 No.〇〇〇

原本の郵送が必要な場合は、お知らせください。

株式会社□□ ◇◇
電話:〇〇〇-〇〇〇-〇〇〇〇

型3|なくした領収書を出し直すとき(再発行)

領収書(再発行)

株式会社〇〇 御中

金額 ¥33,000-
(税抜金額 ¥30,000 消費税額(10%) ¥3,000)

但し 〇〇の修理代として
上記正に領収いたしました

令和〇年〇月〇日(もとの領収書の日付)
再発行日:令和〇年〇月〇日
もとの領収書:No.〇〇〇(令和〇年〇月〇日発行分)

株式会社□□
担当:◇◇   印

型1の登録番号は、インボイスの登録をしている会社だけが書く欄です。登録していない会社は、この行を消して使ってください。型2は、振込の入金を確かめてから送る形です。入金日と、もとになる請求書の番号を並べておくと、お客様が支払いの記録と照らし合わせやすくなります。書類を郵送するときの添え状は送付状の書き方にまとめています。

型3は、なくしたと言われたときの出し直しです。「再発行」と書き、もとの領収書の番号と日付を添えます。同じ支払いの領収書が2枚あるように見えると、二重に経費にされることにつながります。再発行するかどうか、どう書くかは社内で決めておき、迷ったら税理士に確認してください。

AIに下書きさせるプロンプト3種

領収書に書く中身の大半は、請求書や入金の記録にすでに書いてあります。請求書の内容と入金の記録を貼って、宛名と但し書きの案だけをAIに作らせると、写す手間が消えて、金額を確かめる時間が取れます。以下はそのままコピーして使えます。

プロンプト1|請求書から領収書の下書きをつくる

あなたは中小企業で経理を手伝う担当者です。
以下の請求書の内容と入金のメモから、領収書の下書きを作ってください。

条件:
・順番は「表題 → 宛名 → 金額と内訳 → 但し書き → 日付 → 発行者」
・金額と内訳は、請求書とメモに書いてある数字をそのまま使う。自分で計算しない
・請求書とメモに無い金額・日付・番号を作らない。分からない箇所は【要確認】と書く
・但し書きは「何の代金か」と「いつの分か」が分かる言葉で書く
・宛名は請求書の宛名と同じ正式な名前にする

<請求書の内容>
(ここに貼る)
<入金のメモ>
(例:〇月〇日に振込で入金。金額は請求どおり)

プロンプト2|書いた領収書を請求書・入金記録と照らし合わせる

以下は、出す前の領収書と、もとになった請求書、入金の記録です。
3つを照らし合わせて、食い違う箇所を表にしてください。

見る点:
・宛名、金額、税抜の金額、消費税の額が一致しているか
・日付が入金の日と合っているか
・但し書きが請求の内容と合っているか
・発行者の名前と、書くべき番号が入っているか

条件:本文は書き換えない。食い違う箇所の抜き出しと理由だけを出す。
どちらの数字が正しいかは判断しない

<領収書>
(ここに貼る)
<請求書>
(ここに貼る)
<入金の記録>
(ここに貼る)

プロンプト3|但し書きの言葉を選ぶ

以下の取引の内容から、領収書の但し書きの案を3つ出してください。

条件:
・「品代として」「お品代として」のような、何の代金か分からない言葉は使わない
・何の代金か、いつの分かが分かる言葉にする
・20字以内に収める
・取引の内容に無い品目や月を足さない
・3つの案それぞれに、どんな相手に向くかを1行添える

<取引の内容>
(例:〇月分のホームページ保守と、〇月〇日の出張修理1回)

プロンプト1で大事なのは、「自分で計算しない」と「請求書とメモに無い金額・日付・番号を作らない」の2行です。これを外すと、消費税を計算し直した金額や、それらしい番号が入った下書きが出てくることがあります。金額は、最後は入金の記録を見て、人が確かめてください。

見積書・請求書といったお金の書類をまとめてAIに任せる考え方は見積書・請求書づくりをAIに任せる方法でご紹介しています。受け取った領収書を整理する側の話は領収書・経費精算の整理をAIに任せる方法にまとめました。条件の足し方で迷ったらAIへの指示(プロンプト)の書き方もあわせてどうぞ。

AIに任せてはいけないこと

任せてよいこと人が決めること
請求書の宛名と金額を、領収書の形に写す代金が本当に入っているかを、入金の記録で確かめる
領収書と請求書・入金記録の食い違いを探す食い違ったとき、どちらの金額が正しいか
但し書きの言葉の案を出す但し書きを何と書くか(お客様の希望も含めて)
手書き・PDF・再発行の形に書き分ける再発行してよいか、誰の名前と印で出すか
控えの綴じ方や番号の振り方の案を出す収入印紙が要るか、インボイスとして足りているか

いちばん任せてはいけないのが、代金を受け取ったかどうかの確かめです。AIが見ているのは、貼られた請求書やメモの文字だけです。振込が本当に入ったか、金額が合っているかは分かりません。入金を確かめずに領収書を送ると、受け取っていない代金を「受け取った」と書いた紙が相手の手元に残ります。

お客様の名前や、金額の入った請求書をそのままAIに貼るかどうかも、社内で決めておくのが大事です。書き方の練習や型づくりなら、A社・〇〇代のように置き換えた形で足ります。判断の目安は会社でAIに入れていい情報・ダメな情報にまとめています。

まず、次に出す1枚を型にしておく

領収書は、頼まれてから書き始めると、前の控えを探すところから始まります。次に領収書を頼まれそうなお客様を1社思い浮かべて、型を1枚作っておいてください。その場で代金を受け取る修理や販売、毎月の保守料、振込で受け取る工事代金。多くの会社では、このどれかです。

型1から型3のうち、自社に近いものを1つ選び、プロンプト1に会社名と担当者だけ入れて流してみてください。出てきた下書きをプロンプト2で請求書と照らし合わせ、残ったものを社内の雛形として保存します。次からは、宛名と金額、但し書き、日付を書き換えるところから始められます。

領収書の前には見積書と請求書があります。お客様の名前と内容をひとこと伝えると、単価表にある行だけを候補に出し、合計まで計算して書式にそろえる例があります。見積書・請求書の下書きをAIに任せる例で、1分ほどのデモ動画をご覧いただけます。

請求の一覧と入金の記録のように、別々に作られた表を照らし合わせて、合わないところだけを一覧にする例もあります。入金の確かめに時間がかかっているなら、別々の表を照らし合わせる例が近い形です。

経営者の頭のなかにある「何をどう確かめてから領収書を出すか」の決まりを、会社の側に残していく流れはAI導入で何をつくるのかでご説明しています。

経営者が頼まれるたびに書いている領収書を
30分で一緒に型にします。

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