年頭所感の書き方と例文|仕事始めの挨拶との違い、入れる5項目と長さの目安、そのまま使える例文6種(社内報・ホームページ・仕事始め・少人数・会報・社内チャット)、避けたい言葉、AI(Claude)に下書きさせるプロンプト例【2026年版】
年の初めに社内報やホームページへ載せる年頭所感を、毎年なんとなく手探りで書いている経営者の方に向けて、書き方と例文を一つにまとめました。仕事始めの挨拶との違い、入れる5項目と長さの目安、そのまま使える例文6種と、避けたい言葉をご紹介します。
結論からお伝えします。年頭所感は「昨年の振り返り」「今年の方針を1つ」「社員やお客様へのお願い」の3つが入っていれば、短くても伝わります。話して聞かせる仕事始めの挨拶と違い、年頭所感は文章として残り、あとから何度も読み返されます。社内報なら800字、ホームページなら400字が目安です。この記事では、載せる場所別の例文6種と、AI(Claude)に下書きさせるプロンプトをご紹介します。
年頭所感とは|仕事始めの挨拶・新年会の挨拶との違い
年頭所感(ねんとうしょかん)は、年の初めに、経営者が昨年を振り返り、今年の考えや方針を述べる文章です。社内報やホームページ、業界団体の会報などに載せます。大きな会社だけのものと思われがちですが、少人数の会社でも、年の初めに方針を文章で示しておくと、社員が一年の途中で迷ったときの拠りどころになります。
似た場面に、仕事始めの挨拶と新年会の挨拶があります。違いは「話すか、書くか」と「誰が受け取るか」です。
| 年頭所感 | 仕事始めの挨拶 | 新年会の挨拶 | |
|---|---|---|---|
| 形 | 書いて載せる文章 | 朝礼などで話す | 会の席で話す |
| 受け取る人 | 社員・お客様・取引先 | 社員 | 社員(招いた取引先) |
| 長さの目安 | 400〜800字 | 1〜3分 | 開会1分半、乾杯30秒 |
| 残るか | 文章として残り、読み返される | その場で終わる | その場で終わる |
| 中心になる話 | 昨年の振り返りと今年の方針 | 今年の方針と最初のお願い | お礼と今日の会への一言 |
年頭所感を先に書いておくと、仕事始めの挨拶はその要約を話すだけで済みます。新年会で話す挨拶の組み立ては新年会の挨拶の例文に、年末の最終日に話す挨拶は仕事納めの挨拶の例文にまとめています。
年頭所感を書く前に決める3つ
年頭所感で手が止まるのは、文章が苦手だからではなく、誰に向けて何を言うかが決まっていないからです。書き始める前に、次の3つを決めます。
| 先に決めること | 中身 | 決まっていないと起きること |
|---|---|---|
| どこに載せるか | 社内報・ホームページ・会報・社内チャットのどれか | 社内向けの話と、お客様向けの話が混ざる |
| 誰が読むか | 社員だけか、お客様や取引先も読むか | 社内の課題をお客様の目に触れる場所に書いてしまう |
| 今年の方針を何にするか | 今年いちばん力を入れることを1つだけ | 目標を並べすぎて、読んだ人の記憶に残らない |
今年の方針は、年頭所感を書く前に一言で言える形にしておきます。方針の材料は、年末までに立てた計画の中にあるはずです。A4一枚で今年の計画をまとめる方法は経営計画書の書き方で、社内報を少人数で続ける作り方は社内報の作り方でご紹介しています。
入れる5項目と長さの目安
年頭所感は、次の5項目をこの順番で並べると、読み手が迷わずに最後まで読めます。社内報なら5項目すべて、ホームページなら①④⑤を中心に組み立てます。
| 項目 | 書くこと | 書き方の例 |
|---|---|---|
| ① 新年の挨拶 | 新年を迎えた一言 | あけましておめでとうございます |
| ② 昨年の振り返り | 昨年あった出来事と、誰に助けられたか | 昨年は〇〇があり、みなさんの〇〇に支えられました |
| ③ 取り巻く状況 | 会社やお客様のまわりで起きていること | 〇〇の動きが続き、お客様の〇〇が変わってきています |
| ④ 今年の方針 | 今年いちばん力を入れることを1つ | 今年は〇〇に力を入れます |
| ⑤ お願いと結び | 社員やお客様へのお願いと、締めの挨拶 | 本年もどうぞよろしくお願いいたします |
長さの目安は、社内報なら800字、ホームページなら400字、社内チャットなら200字です。仕事始めの朝礼で読み上げるなら、声に出して1分でおよそ300字なので、800字の年頭所感は3分弱になります。
③の取り巻く状況は、書き過ぎると評論になります。「だから今年は〇〇に力を入れる」と④につながる話を1つだけ書くと、方針に理由がついて、読んだ人が納得しやすくなります。
そのまま使える例文6種
〇〇の部分を、自社の出来事と名前に入れ替えて使ってください。
例文1|社内報に載せる年頭所感(800字の骨組み)
あけましておめでとうございます。 みなさんには、健やかに新年を迎えられたことと思います。 昨年は、〇月に〇〇がありました。 思うように進まない時期もありましたが、〇〇さんたちが〇〇してくれたおかげで、お客様から〇〇と言っていただけました。 一人ひとりの働きに、あらためてお礼を申し上げます。 いま、私たちのお客様のまわりでは、〇〇が進んでいます。 お客様が私たちに求めることも、〇〇から〇〇へと変わってきました。 そこで今年は、〇〇に力を入れます。 具体的には、〇月までに〇〇を始め、〇〇の仕事を〇〇の形に改めます。 みなさんには、〇〇のときに〇〇をお願いします。 迷ったときは、この方針に立ち返って判断してください。 今年も、みなさんと一緒に〇〇な一年にしたいと考えています。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 〇〇年1月 株式会社〇〇 代表取締役 〇〇
例文2|ホームページに載せる年頭所感(お客様向け・400字)
謹んで新年のお慶びを申し上げます。 旧年中は格別のお引き立てをいただき、心より御礼申し上げます。 昨年は、〇〇を通じて、多くのお客様とご縁をいただきました。 いただいたご意見をもとに、〇〇を改めることができました。 本年は、〇〇に力を入れ、お客様の〇〇をこれまで以上にお手伝いしてまいります。 〇月には〇〇を始める予定です。 本年も変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 〇〇年1月 株式会社〇〇 代表取締役 〇〇
例文3|仕事始めに話す年頭の挨拶(3分)
みなさん、あけましておめでとうございます。 今年もどうぞよろしくお願いします。 昨年は、〇〇がありました。 〇〇さんたちのおかげで、〇〇を乗り越えることができました。ありがとうございました。 社内報にも書きましたが、今年は〇〇に力を入れます。 理由は、お客様の〇〇が変わってきているからです。 そのために、今月から〇〇を始めます。 みなさんには、〇〇のときに〇〇をお願いします。 分からないことがあれば、遠慮なく私か〇〇さんに聞いてください。 今年も、けがのないよう、体に気をつけて過ごしてください。 一年、よろしくお願いします。
例文4|少人数の会社の年頭のひとこと(1分)
あけましておめでとうございます。 昨年は、この人数で〇〇までやりきれました。 とくに〇〇さんの〇〇には、何度も助けられました。ありがとうございます。 今年は〇〇を始めます。 〇〇さんには〇〇を、〇〇さんには〇〇をお願いしたいと考えています。 今年も、どうぞよろしくお願いします。
例文5|業界団体の会報に寄せる年頭所感(600字の骨組み)
謹んで新年のお慶びを申し上げます。 会員のみなさまには、健やかに新年をお迎えのことと、お喜び申し上げます。 昨年は、〇〇の動きが続き、私たちの業界でも〇〇への向き合い方が問われた一年でした。 当社でも、〇〇に取り組み、〇〇という手応えを得ました。 本年、当社は〇〇に力を入れてまいります。 業界の仲間のみなさまとも、〇〇の面で知恵を持ち寄れれば幸いです。 本年も、みなさまのご健勝と、ますますのご発展をお祈り申し上げます。
例文6|社内チャットやメールで送る年頭のメッセージ(200字)
みなさん、あけましておめでとうございます。 昨年は〇〇で大変お世話になりました。 今年は〇〇に力を入れます。 詳しくは〇日の朝礼で話しますが、まずは〇〇をお願いします。 体に気をつけて、今年もよろしくお願いします。
例文1と例文2は、同じ方針を読み手に合わせて書き分けたものです。社内向けには「みなさんにお願いすること」を、お客様向けには「お客様に何が変わるか」を書くと、同じ方針でも受け取り方がそろいます。
避けたい言葉と、書かないほうがよいこと
新年の文章では、縁起をかついで避ける言葉(忌み言葉)があります。気にしない人も増えていますが、お客様や会員の方も読む年頭所感では、言いかえておくと安心です。
| 避けたい言葉 | 理由 | 言いかえ |
|---|---|---|
| 去年 | 「去る」の字が入るため | 昨年、旧年 |
| 新年あけましておめでとう | 「新年」と「あけまして」で意味が重なるという考え方があるため | 「あけましておめでとうございます」か「新年おめでとうございます」 |
| 失う、衰える、倒れる | 新しい年の初めに不吉な連想があるため | 言いかえるか、話題そのものを外す |
| 重ね重ね、たびたび | 悪いことが重なる連想があるため | あらためて、心より |
「新年あけましておめでとうございます」は広く使われている言い方で、誤りとまでは言えません。気になる読み手がいそうな場では、どちらか一方にしておくくらいの扱いで十分です。言葉選びのほかに、書かないほうがよいこともあります。
| 書かないほうがよいこと | 理由 | 言いかえ |
|---|---|---|
| 売上や利益の数字を、そのまま載せる | ホームページや会報では社外の人も読む | 社内報だけに書くか、「前年を上回る」などにとどめる |
| 昨年の失敗やクレームを長く書く | 年の初めの文章が反省文になる | 助けてもらった話と、そこから変えたことを書く |
| 人事や処遇を匂わせる | 読んだ人が落ち着かず、うわさが広がる | 今年取り組む仕事のほうを書く |
| お客様の名前や個別の取引 | 相手の了解なく社外に出ることになる | 「あるお客様から」とぼかすか、了解を取る |
| 目標を5つも6つも並べる | どれが大事か伝わらない | 方針は1つにし、細かい目標は会議で話す |
取引先へ出す年賀状の賀詞の選び方は、ビジネス年賀状の書き方でまとめています。年頭所感と年賀状で、方針の言い方をそろえておくと、受け取った相手にも一貫して伝わります。
AIに下書きさせるプロンプト3種と、任せないこと
年頭所感の下書きは、材料を箇条書きで渡すだけで、AIが読みやすい文章に整えてくれます。決めるのは「昨年の出来事」と「今年の方針」だけで、文章にするところはAIに任せられます。
プロンプト1|社内報の年頭所感をつくる
社内報に載せる年頭所感をつくってください。 条件: ・読む人:社員<〇人>(パート・アルバイトを含む) ・長さ:800字ほど ・昨年の出来事:<〇月に〇〇があり、〇〇さんたちが〇〇してくれた> ・お客様のまわりの変化:<〇〇> ・今年の方針:<〇〇> ・社員へのお願い:<〇〇> ・書き方:かしこまりすぎず、ていねいに 入れる順番:新年の挨拶→昨年の振り返り→取り巻く状況→今年の方針→お願いと結び 「去年」などの忌み言葉、特定の人の失敗、人事の話は入れないでください。
プロンプト2|社内向けの年頭所感を、ホームページ用に書き直す
次の文章は、社内報に載せる年頭所感です。 これをもとに、ホームページに載せるお客様向けの年頭所感(400字ほど)に書き直してください。 条件: ・社内の課題、売上や利益の数字、社員の名前は外す ・「お客様にとって何が変わるか」が分かる書き方にする ・最後は「本年も変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます」で結ぶ <ここに社内報の年頭所感を貼る>
プロンプト3|今年の方針を、一言で言える形にする
次のメモは、今年の会社の方針について私が考えていることです。 年頭所感に書けるように、一言で言える方針の案を3つ出してください。 条件: ・読んだ社員が、明日から何を変えればよいか分かる言い方にする ・数字の目標だけの言い方にしない ・それぞれに「そう決めた理由」を1文と、「みなさんには〇〇をお願いします」の一文をつける <ここに方針のメモを貼る>
| AIに任せてよいこと | 人が決めること |
|---|---|
| 箇条書きの材料を、年頭所感の文章に整える | 今年の方針そのもの |
| 社内向けの文章を、お客様向けに書き直す | 昨年、誰の何に感謝するか |
| 長さを800字や400字に合わせて削る | 社外に出してよい話かどうか |
| 忌み言葉や書かないほうがよい話が入っていないか確かめる | 最後に自分の名前で出すかどうか |
AIに渡すメモには、お客様の名前や売上の数字、社員の評価や私生活のことを入れません。年頭所感の下書きに要るのは「〇月に〇〇があった」「今年は〇〇に力を入れる」くらいの粒度で足ります。線引きは会社でAIに入れていい情報・ダメな情報で先に確かめてください。材料を並べて渡す書き方はAIプロンプトの書き方に、考えていることを話してそのまま文字にする方法は音声入力で日報をAIに書かせる方法にまとめています。
年頭所感を、一年使える会社の方針として残す
年頭所感は、書いて載せた時点では全員が読んでも、春になるころには、書いた本人以外ほとんど覚えていません。方針が年頭所感の中だけにあると、一年の途中で判断に迷ったときに、立ち返る先として思い出されないためです。
年頭所感から、方針・そう決めた理由・みんなへのお願いの3行を抜き出し、朝礼や社内の掲示で月に1回読み返すだけでも、方針は残ります。朝礼で短く話す組み立ては朝礼のネタ帳にまとめています。年末には、その3行が「今年どうだったか」を振り返る材料になり、翌年の年頭所感の②にそのまま使えます。会社の方針や決まりごとをAIに覚えさせ、社員がいつでも聞ける形にした例はAIに任せられる仕事の一覧でご紹介しています。
今年どこへ向かうかは、多くの会社で経営者の頭の中にしかありません。それをAIに渡せる形にしておくと、年頭所感だけでなく、社員の迷いへの答えや来年の計画の材料にもなります。私たちが会社ごとに何をつくるかはAI導入支援とは|何をつくるのかにまとめています。
経営者の頭の中にある今年の方針を
30分で一緒に、会社に残る形にします。
まずは30分、話すだけで大丈夫です
資料も準備もいりません。
いまの仕事のことを、そのまま話してください。
合わなければ、そのまま終わって構いません。
無理におすすめすることはありません。
投稿者プロフィール

最新の投稿
社内の仕組みづくり2026年10月25日年頭所感の書き方と例文|仕事始めの挨拶との違い、入れる5項目と長さの目安、そのまま使える例文6種(社内報・ホームページ・仕事始め・少人数・会報・社内チャット)、避けたい言葉、AI(Claude)に下書きさせるプロンプト例【2026年版】
社内の仕組みづくり2026年10月24日新年会の挨拶の例文|先に決める3つと話す順番、入れる5項目と長さの目安、そのまま使える例文6種(経営者の開会・乾杯・幹事の司会・賀詞交歓会・中締め・少人数)、避けたい言葉、AI(Claude)に下書きさせるプロンプト例【2026年版】
社内の仕組みづくり2026年10月23日忘年会の挨拶の例文|先に決める3つと話す順番、入れる5項目と長さの目安、そのまま使える例文6種(経営者の開会・乾杯・幹事の司会・取引先を招いた会・中締め・少人数)、言わないこと、AI(Claude)に下書きさせるプロンプト例【2026年版】
社内の仕組みづくり2026年10月22日面接の日程調整メールの書き方|送る前に決める3つと送るメールの流れ、入れる7項目と件名、そのまま使える例文6種(候補日・希望を聞く・確定・オンライン・変更・返信)、AI(Claude)に下書きさせるプロンプト例【2026年版】






