退職の挨拶メールの書き方|送る時期と相手の順番、入れる6項目、そのまま使える例文6種(社外・社内・個別・返信)、件名と書かないこと、AI(Claude)に下書きさせるプロンプト例【2026年版】
会社を辞めるときは、社内と取引先へ挨拶メールを送ります。いつ、誰に、何をどこまで書いてよいかで手が止まる方も多いはずです。社員の退職を見送る経営者と、退職の挨拶メールを書く本人に向けて、社内向け・社外向けの書き方と、例文6種をまとめました。
結論からお伝えします。退職の挨拶メールは、「いつまで在籍するか」「これまでのお礼」「後任と連絡先」の3つが伝われば足ります。辞める理由や次の勤め先は書きません。取引先にとって大事なのは、明日から誰に連絡すればよいかです。この記事では、送る時期と順番、入れる6項目、そのまま使える例文6種をまとめました。AI(Claude)にコピーして使えるプロンプトもご紹介します。
退職の挨拶メールで、先に決める3つ
挨拶メールは本人が書きますが、書く前に会社と本人で決めておくことがあります。ここがあいまいなまま送ると、取引先から「この件は誰に聞けば」と問い合わせが来ます。
| 先に決めること | 中身 | 決まっていないと起きること |
|---|---|---|
| 社外に知らせてよい日と範囲 | 取引先へいつから伝えてよいか。どの取引先まで本人が送るか | 社内で発表する前に、話が外に出る |
| 後任と連絡先 | 誰が引き継ぐか。決まっていなければ、当面の窓口 | 相手が辞めた人のアドレスに送り続ける |
| 最後の出社日と、メールが使える最後の日 | 有給休暇の消化があると、二つの日がずれる | 返信が届かない期間ができる |
少人数の会社では、ここを決めるのは経営者です。本人まかせにせず、退職が決まった時点で3つを一緒に確かめてください。担当が変わるだけの場合は異動の挨拶メールの書き方にまとめています。この記事は、会社を辞める本人が送る挨拶に絞って書きます。
送る時期と相手の順番
社外と社内では、送る時期が違います。社外は早めに、社内は最後の出社日に。下の時期は目安で、会社の決まりがあればそちらに合わせてください。
| 相手 | 送る時期の目安 | 手段 | ひとこと |
|---|---|---|---|
| ① よく連絡する取引先 | 最後の出社日の2週間前まで | 後任と訪問か電話のあとにメール | 大事な相手は、メールだけで済ませない |
| ② そのほかの取引先 | 最後の出社日の1週間前まで | メール(1通ずつか、BCCで一斉) | 後任の名前と連絡先を必ず入れる |
| ③ 社内の関係者 | 最後の出社日(夕方) | 社内メール・チャット | お礼を中心に短く |
| ④ 社内で特にお世話になった人 | 最後の出社日の前後 | 直接か、個別のメール | 一斉のメールとは別に送る |
社内向けを早く送りすぎると、残りの日に「もう辞めた人」として扱われ、引き継ぎの相談がしにくくなります。反対に社外向けを最後の日まで延ばすと、後任の紹介が間に合いません。この逆の順番だけ覚えておけば迷いません。
挨拶メールに入れる6項目
社内向けでも社外向けでも、入れる項目はほぼ同じです。社外向けは③と④を、社内向けは②を厚くします。
| 項目 | 書くこと | 書き方の例 |
|---|---|---|
| ① 退職の事実 | 最後の在籍日 | 10月31日をもちまして、退職することになりました |
| ② これまでのお礼 | 一緒にした仕事を1つ添える | 〇〇の立ち上げでは大変お世話になりました |
| ③ 後任の紹介 | 後任の名前、部署、連絡先 | 後任は〇〇です。電話〇〇、メール〇〇 |
| ④ 引き継ぎの状況 | 進めている件をどうするか | 進行中の〇〇の件は、〇〇が引き継いでおります |
| ⑤ 連絡が届く最後の日 | このアドレスがいつまで使えるか | このメールアドレスは10月31日まで使えます |
| ⑥ 結びと名前 | 相手の今後を願う言葉、署名 | 皆様のご健康とご発展をお祈りしております |
いちばん大事なのは③と⑤です。後任の連絡先と、自分のアドレスがいつまで使えるかを書きます。相手はこのメールを保存して、あとで連絡先を探します。後任が決まっていないときは「決まり次第、〇〇からあらためてご連絡します」と書き、会社の代表の窓口を入れてください。
件名と、送るときの決まり
挨拶メールは、件名で中身が分かるようにします。件名に「退職」と自分の名前を入れると、受け取った人があとで探しやすくなります。
| 場面 | 件名の例 |
|---|---|
| 社外へ(後任あり) | 退職のご挨拶と後任のご紹介(株式会社〇〇 〇〇) |
| 社外へ(一斉) | 退職のご挨拶(株式会社〇〇 〇〇) |
| 社内へ | 退職のご挨拶(営業部 〇〇) |
| 返信 | Re:退職のご挨拶(件名はそのまま) |
送るときの決まりは3つです。
| 決まり | 理由 |
|---|---|
| 社外に一斉に送るときは、宛先を全員BCCにする | 取引先どうしにメールアドレスが見えてしまう |
| 後任をCCに入れる(1通ずつ送る相手のとき) | 返信が後任にも届き、そのまま引き継げる |
| 送る前に、宛先の一覧を後任と見比べる | 送り漏れの取引先を、後任が拾える |
辞めたあとに届くメールをどうするか(自動の返信を置くか、後任へ転送するか)は、会社の決まりで決めます。本人が勝手に転送の設定をしないよう、経営者から先に伝えておくと安心です。
そのまま使える例文6種
〇〇と日付を置き換えて使ってください。例文の日付や部署名は見本です。
例文1|社外へ(後任を紹介する)
件名:退職のご挨拶と後任のご紹介(株式会社〇〇 〇〇) 株式会社〇〇 〇〇様 いつもお世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。 私事で恐縮ですが、10月31日をもちまして退職することになりました。 在職中は〇〇の件をはじめ、大変お世話になりました。心よりお礼申し上げます。 後任は、営業部の〇〇が担当します。 電話:〇〇 メール:〇〇 進めている〇〇の件も、〇〇が引き継いでおります。 近いうちに、〇〇と一緒にご挨拶にうかがいます。 このメールアドレスは10月31日まで使えます。 貴社のますますのご発展をお祈りしております。
例文2|社外へ一斉に送る(BCC)
件名:退職のご挨拶(株式会社〇〇 〇〇) お取引先各位 いつもお世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。 このメールは、関係の皆様にBCCでお送りしています。 10月31日をもちまして、退職することになりました。 これまでのご厚情に、心よりお礼申し上げます。 11月1日からは、下記の者が担当します。 営業部 〇〇 電話:〇〇 メール:〇〇 ご不便をおかけしないよう引き継ぎを進めております。 皆様のご健康とご発展をお祈りしております。
例文3|社内へ(最後の出社日)
件名:退職のご挨拶(営業部 〇〇) 皆様 お疲れさまです。営業部の〇〇です。 本日が最後の出社日となりました。10月31日付で退職します。 〇年間、本当にお世話になりました。 〇〇の立ち上げで、遅くまで一緒に資料をつくったことは忘れません。 担当していたお客様は〇〇さんへ引き継ぎました。 引き継ぎ書は共有フォルダの〇〇に置いています。 皆様のご活躍を、心からお祈りしています。 ありがとうございました。
例文4|社内でお世話になった人へ(個別)
件名:お礼とご挨拶(営業部 〇〇) 〇〇さん お疲れさまです。〇〇です。 本日で最後の出社となりましたので、個別にお礼をお伝えしたくご連絡しました。 入社したばかりのころ、〇〇の進め方を一から教えていただいたことを、今でもよく覚えています。 〇〇さんがいなければ、ここまで続けられませんでした。 直接ご挨拶できればと思いますが、まずはメールでお礼を申し上げます。 本当にありがとうございました。
例文5|後任がまだ決まっていないとき(社外)
件名:退職のご挨拶(株式会社〇〇 〇〇) 株式会社〇〇 〇〇様 いつもお世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。 10月31日をもちまして、退職することになりました。 在職中のご厚情に、心よりお礼申し上げます。 後任は現在調整中で、決まり次第、弊社の〇〇からあらためてご連絡します。 それまでのお問い合わせは、下記の窓口までお願いいたします。 代表電話:〇〇 メール:〇〇 ご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
例文6|退職の挨拶への返信
件名:Re:退職のご挨拶と後任のご紹介 〇〇様 ご丁寧にご連絡いただき、ありがとうございます。 〇〇の件では、いつも早く動いていただき助かりました。 新しい道でのご活躍をお祈りしています。 後任の〇〇様にも、どうぞよろしくお伝えください。
担当を引き継ぐときは、挨拶と一緒に引き継ぎ書を用意します。何を書くかは引き継ぎ書のテンプレートと書き方にまとめています。
書かないほうがよいこと
挨拶メールは、相手が保存して読み返すものです。あとで困る書き方は、最初から入れません。
| 書かないほうがよいこと | 理由 | 代わりの書き方 |
|---|---|---|
| 退職の理由や、会社への不満 | 社外の相手には関係がない。会社の印象を下げる | 「一身上の都合により」も書かず、事実だけ |
| 次の勤め先や、独立の予定 | 取引先との約束や会社の決まりに触れることがある | 書くかどうかは、送る前に会社と相談する |
| 個人の携帯番号や私用のメール | 会社の窓口が分かれてしまう | 後任と会社の連絡先にまとめる |
| 後任への不安や、引き継ぎの愚痴 | 相手が後任を信用しにくくなる | 「〇〇が引き継いでおります」と言い切る |
| ほかの取引先の名前や、進めている件の金額 | 一斉に送ると、ほかの相手にも見える | 1通ずつ送るメールの中だけにする |
| 「しばらく」「近日中」 | いつか分からない | 日付を書く。決まっていなければ、いつ知らせるかを書く |
次の勤め先を取引先に伝えてよいかや、辞めたあとに取引先と連絡を取ってよいかは、就業規則や会社との約束によって変わります。この記事では結論を書きません。迷うときは、送る前に会社と文面を確かめてください。経営者の側は、退職が決まった時点で「何を書いてよいか」を本人に伝えておくと、行き違いが起きません。
退職のあとに在職証明書を頼まれることもあります。書き方は退職証明書と在職証明書の作り方にまとめています。
AIに下書きさせるプロンプト3種と、任せないこと
挨拶メールは、決まった事実さえあれば、AIに下書きさせやすい文書です。相手ごとに書き分ける手間を、AIに渡せます。そのままコピーして使える3つを載せます。
プロンプト1|社外・社内・個別の3通をまとめてつくる
退職の挨拶メールを3通つくってください。 1. 社外の取引先向け(後任の紹介つき) 2. 社内の関係者向け(最後の出社日に送る) 3. 社内で特にお世話になった人へ、個別のお礼 条件: ・件名もつける。件名に「退職」と、私の部署と名前を入れる ・後任の名前と連絡先、このアドレスが使える最後の日は、社外向けの本文に必ず入れる ・退職の理由、次の勤め先、会社への不満は書かない ・下にない事実は足さない。分からない所は〇〇のままにする <決まっていること> ・最後の在籍日と、最後の出社日: ・後任の名前と部署:(連絡先は〇〇のままでよい) ・お世話になった仕事を1つ: ・引き継いだ件:
プロンプト2|書いたメールを、受け取る取引先の目で点検する
下の退職の挨拶メールを、受け取った取引先の立場で点検してください。 見てほしいこと: ・明日から誰に連絡すればよいか、すぐ分かるか ・このアドレスがいつまで使えるか、書いてあるか ・日付と曜日、部署名に食い違いがないか ・退職の理由や次の勤め先など、書かなくてよいことが入っていないか ・一斉に送ると、ほかの相手に見えて困る内容がないか 直した文は書かず、気になる所と理由だけを表にしてください。 <メール> (ここに貼る)
プロンプト3|送る相手の一覧と、引き継ぎの段取り表をつくる
下の取引先の一覧をもとに、退職の挨拶の段取り表をつくってください。 表の列: 取引先(社名だけ)・送り方(後任と訪問、電話のあとメール、一斉BCC)・送る日・後任が同席するか・済んだら印 分け方の目安: ・この半年で連絡の多い相手は、後任と訪問か電話のあとにメール ・それ以外は、一斉BCC ・送る日は、最後の出社日の2週間前から1週間前までに収める <最後の出社日> <取引先の一覧> (社名と、この半年の連絡の多さだけを書く)
| AIに任せてよいこと | 人が決めること |
|---|---|
| 決めた事実から、相手ごとの文面をつくる | 社外に知らせてよい日 |
| 件名と結びの言葉を整える | 後任を誰にするか |
| 書かないほうがよい言葉を見つける | 次の勤め先を書いてよいか |
| 送る相手の段取り表をつくる | 辞めたあとに届くメールの扱い |
AIに渡すのは、日付や部署名などの決まった事実だけにします。取引先の担当者の名前、メールアドレス、取引の金額は入れません。宛名は「〇〇様」のままつくらせ、送るときに人が入れます。線引きは会社でAIに入れていい情報・ダメな情報で先に確かめてください。条件を並べて渡す指示の書き方はAIプロンプトの書き方にまとめています。
退職の段取りを型にして、会社に残す
少人数の会社では、一人の退職で、取引先との窓口がまるごと入れ替わります。今回送ったメールと、送った相手の一覧を、引き継ぎ書と同じ場所に残してください。次に誰かが辞めるときは、名前と日付を入れ替えるだけで段取りが組めます。
残しておくと助かるのは、文面よりも「どの取引先には後任と訪問するか」「アドレスをいつ止めるか」という決めごとです。これを知っているのが経営者ひとりだと、退職のたびに同じ説明をくり返すことになります。
辞める人の仕事を引き継ぎ資料にまとめる流れは引き継ぎ資料でご紹介しています。取引先へのご挨拶やお礼の文面を同じ材料からつくる流れはお礼状・季節のご挨拶にまとめました。
退職の段取りは、多くの会社で経営者の頭の中だけにあります。その順番と文面をAIに渡せる形にしておくと、人が入れ替わっても会社に残ります。私たちが会社ごとに何をつくるかはAI導入支援とは|何をつくるのかにまとめています。
経営者の頭の中にある「退職のときの段取り」を
30分で一緒に、会社に残る形にします。
まずは30分、話すだけで大丈夫です
資料も準備もいりません。
いまの仕事のことを、そのまま話してください。
合わなければ、そのまま終わって構いません。
無理におすすめすることはありません。
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