マニュアル・手順書づくりをAI(Claude)に任せる方法|口頭説明から作るプロンプト例つき【2026年版】

「マニュアルを作らないといけない」と何年も言い続けて、まだできていない。多くの会社で見かける光景です。作る時間がないからではありません。頭と体で覚えていることを、文字に起こすのが面倒だからです。

この記事は、AIに任せられる仕事10選を1つずつ深掘りする実践編の7本目です(議事録編メール編お知らせ文編クレーム返信編日報編見積書・請求書編)。

マニュアルが必要になるのは、たいてい手遅れになってから

ベテランが辞めると決まってから、慌てて引き継ぎ資料を作り始める。人手不足の現場では、これが繰り返されています。そして残された人が「聞いておけばよかった」と困ることになります。

本当は、その人がいるうちに作っておきたい。でも本人に「マニュアルを書いてください」と頼むと、ほぼ確実に止まります。できる人ほど、自分の作業を言葉にするのが苦手だからです。手は動くのに、書けない。

ここを飛び越えるのがAIです。書いてもらうのではなく、話してもらう。それを手順書に変えるところをAIに任せます。

やり方は3ステップ

  1. その人に、作業しながら説明してもらう:スマホの音声入力か録音で十分です。「まずこれを開いて、次にここを見て…」という話し言葉のままで構いません
  2. その文字列をAIに渡して、手順書の形にしてもらう:番号つきの手順に整え、抜けている前提を質問させます
  3. 本人に読んでもらって、抜けを埋める:ここが肝心です。AIが作った手順書を見ると、本人が「あ、ここが抜けてる」と気づきます。ゼロから書くより、直すほうがはるかに速い

音声入力のやり方は日報編で詳しく書いています。同じ方法が使えます。

そのまま使えるプロンプト例3つ

例1:口頭の説明を手順書にする

次の説明を、初めてこの作業をする人向けの手順書にしてください。番号つきの手順に整理し、各手順は1文で簡潔に。説明に含まれていない工程は絶対に補わないでください。代わりに、手順として不完全だと思う箇所があれば、最後に「確認したいこと」として質問の形で列挙してください。
--- 説明 ---
(音声入力した文字列を貼る)

この「含まれていない工程は補わないでください」が最重要です。これを書かないと、AIは一般論で穴を埋めてしまいます。自社のやり方と違う手順が、もっともらしく紛れ込みます。

例2:バラバラのメモを1本にまとめる

複数の人が書いた作業メモを1つの手順書に統合してください。同じことを言っている箇所はまとめ、食い違っている箇所は勝手に決めず、「AとBで記述が異なります」と並べて示してください。最後に、決めるべき事項を箇条書きにしてください。
--- メモ ---
(複数のメモを貼る)

食い違いを勝手に解決させないのがコツです。「人によってやり方が違う」ことが可視化されるのが、統合作業のいちばんの収穫になります。

例3:新人がつまずかない言葉に直す

この手順書を、入社1週間の人が読んで迷わない文章に書き直してください。社内でしか通じない略語には初出時に補足をつけ、「適宜」「必要に応じて」といった曖昧な表現は、具体的な判断基準に置き換えられるか検討してください。置き換えられない箇所は、そのまま残して印をつけてください。
--- 手順書 ---
(既存の手順書を貼る)

マニュアルが使われない原因の多くは「適宜判断」という一言です。ここを洗い出すだけで、質問される回数が減ります

気をつける3つのこと

  • 知らない作業を創作させない:AIは知らないことも、それらしく書いてしまいます。手順書は間違っていると事故につながるため、渡した情報の範囲だけで書かせると必ず指定します
  • 最後は必ず現場の人が確認する:作った手順書どおりに、実際に一度やってみるのがいちばん確実です。机上で完成にしない
  • 顧客名・取引条件・パスワードは入れない:手順書は共有されるものなので、そこに機密が混ざると広がります。何を入れてよくて何がだめかは会社でAIに入れていい情報・ダメな情報にまとめています

まずは、いちばん聞かれる作業から

全部の業務をマニュアル化しようとすると、いつまでも終わりません。「これ、どうやるんでしたっけ」といちばん聞かれる作業を1つだけ選んでください。その説明をしながら録音して、AIに渡す。それだけで1本できます。

1本できると、次からは早くなります。手順書が資産として残るかどうかは、最初の1本を作れるかどうかで決まります。

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