長い資料を読む時間がないときAI(Claude)に任せる方法|公募要領・契約書の読み方とプロンプト例【2026年版】
30ページの補助金の公募要領。取引先から届いた契約書。業界団体から回ってきた調査レポート。読まないといけないのは分かっているのに、開いて閉じるを繰り返している資料が、机の上かパソコンの中にありませんか。
この記事は、AIに任せられる仕事10選を1つずつ深掘りする実践編の10本目です(前回は提案書・企画書編)。長い文章を扱う仕事は、AIの中でもClaudeが得意とするところです。
「要約して」だけでは、使える答えは返ってきません
長い資料をAIに渡すとき、多くの人が「要約してください」と書きます。それだと教科書のようにまんべんなく短くしたものが返ってきます。読んでも「で、うちは何をすればいいのか」が分かりません。
資料を読む目的は、たいてい要約ではありません。「自社に関係あるのはどこか」を知ることです。だから聞き方も、そこに合わせます。
やり方は3ステップ
- 自社の状況を先に伝える:「従業員12名の建設業」「宮城県内のみで事業」など。これがないと一般論しか返りません
- 知りたいことを質問の形にする:「うちは対象になるか」「いつまでに何を出すのか」。要約ではなく質問です
- 根拠のページを示させる:「何ページに書いてあるか」も一緒に答えさせます。あとで自分の目で確認できます
そのまま使えるプロンプト例3つ
例1:補助金の公募要領から、自社に必要な部分だけ抜く
添付の公募要領を読んで、次の3点に答えてください。①当社が申請対象に該当するか(当社=宮城県内で事業を行う従業員12名の建設業)②申請に必要な書類の一覧 ③締切と、それまでにやることを時系列で。それぞれ、根拠が書かれているページ番号を必ず添えてください。要領に書かれていないことは「記載なし」と答えてください。
「記載なし」と答えさせるのが肝心です。これを言わないと、AIは一般的な補助金の知識で埋めてしまいます。その資料に書いていないことを書かれると、確認のしようがありません。
例2:契約書の中で、注意すべき条項を洗い出す
この契約書を読んで、当社(受注者)にとって不利になりうる条項、または解釈が分かれそうな箇所を挙げてください。条項番号と、原文の該当部分をそのまま引用したうえで、「どう不利になりうるか」を平易な日本語で説明してください。有利・不利の最終判断はしないでください。確認すべき論点の一覧として出してください。
ここは特に大事なところです。契約書の判断は、AIにも私たちにもできません。この使い方は「弁護士に相談する前に、どこを聞けばよいかを整理する」ためのものです。AIの回答をもって契約を結ぶ・結ばないを決めないでください。論点が整理されていると、専門家への相談も短く済みます。
例3:複数の資料を横断して比べる
3社から届いた提案書を比較してください。比較する観点は【初期費用/月額費用/契約期間と解約条件/サポート範囲/導入までの期間】。表の形で並べ、各社の資料に記載がない項目は「記載なし」と明記してください。最後に、判断するために各社へ追加で確認すべきことを挙げてください。
「記載なし」を可視化するのが、この使い方の本当の価値です。比較表を作ると、どの会社が答えていない項目があるかが一目で分かります。そこが交渉や質問の起点になります。
気をつける3つのこと
- 契約書・法律の判断はさせない:論点の整理までです。判断は弁護士など専門家へ。AIの回答を根拠に契約の可否を決めないでください
- 取引先の資料を渡してよいか確認する:秘密保持契約を結んでいる資料は、外部サービスに渡せない場合があります。社名や金額を伏せる、該当部分だけ抜き出すといった工夫も有効です。線引きは会社でAIに入れていい情報・ダメな情報にまとめています
- 大事な数字は原典で確かめる:締切、補助率、上限額。この3つは必ず自分の目で資料を見てください。ページ番号を答えさせておくと、確認が数秒で済みます
まずは、いま開いて閉じている資料から
読まなきゃと思いながら放置している資料が1つあるはずです。それを渡して、「うちに関係あるのはどこか、ページ番号つきで」とだけ聞いてみてください。全部読む前に、読むべき場所が分かります。
長い文章を扱う仕事では、使うAIによって差が出ます。迷っている方は中小企業のAIツールの選び方もあわせてご覧ください。
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