内定通知書の書き方|採用通知書・労働条件通知書との違いと入れる7項目、場面別の型3種とAI(Claude)に下書きさせるプロンプト例【2026年版】

採用を決めた人に、内定通知書を出すことになった。でも、そこに何を書けばよいのか、採用通知書や労働条件通知書とどう違うのかで手が止まってしまう。その一枚を、人を採用するたびに前の控えを探しながら書いている経営者に向けて、この記事を書きました。

結論からお伝えします。内定通知書で大事なのは、お祝いの言葉ではありません。「何の仕事で、いつから来てもらうのか」と「いつまでに、何を返してほしいのか」が、受け取った人に一度で伝わることです。ここがあいまいだと、返事が来ないまま入社日が近づいたり、話した条件と食い違ったりします。この記事では、採用通知書・労働条件通知書・内定承諾書との違いを整理します。入れる7項目、食い違わない書き方、場面別の型3種もまとめました。AI(Claude)にコピーして使えるプロンプトもご紹介します。

内定通知書でつまずく3つのパターン

内定通知書は、人を採るときにしか書かない文書です。年に何度も書くものではないので、社内に型が残らず、そのたびに一から考えることになります。よくある3つを並べます。

つまずき会社で起きること直し方
電話で伝えて終わりにした「来てください」と伝えたが書面が無く、入社日や仕事の中身の受け止め方が食い違った電話で伝えたあとも、同じ内容を書面かメールで送る
返事の期限が書いていない承諾の返事がいつ来るか分からず、ほかの応募者に連絡するかどうか決められなかった返してほしい書類と、返事の期限を日付で書く
給与などの条件を通知書だけに書いたざっくり書いた金額と、あとで渡した条件の紙が食い違い、説明し直すことになった条件は労働条件通知書にまとめ、内定通知書からはそちらを見てもらう形にする

3つに共通するのは、内定通知書を「合格を知らせる紙」としてだけ見ている点です。実際には、内定通知書は入社までの段取りを、会社と本人で同じ形に持っておくための書類でもあります。書き方が採用を決めた人の頭のなかにしかないと、次に人を採るときにまた一から考えることになります。

内定通知書・採用通知書・労働条件通知書・内定承諾書の違い

採用のときには、似た名前の書類がいくつも出てきます。誰が出すのか、何を伝えるのかで並べると、違いが分かりやすくなります。

書類出す人伝えること
内定通知書会社「採用することに決めました」という知らせと、入社までの段取り
採用通知書会社内定通知書とほぼ同じ。すぐ働き始める中途採用などで、この名前を使う会社が多い
労働条件通知書会社給与・働く時間・休み・契約期間など、働く条件の中身
内定承諾書(入社承諾書)内定を受けた本人「この内定を受けて、入社します」という返事

迷ったら、「採用を決めた知らせか、働く条件の中身か」で分けてください。知らせは内定通知書(採用通知書)、条件は労働条件通知書です。内定通知書と採用通知書は、会社によって呼び方が違うだけのことも多く、どちらの名前でも構いません。社内でどちらかに決めておくと、控えを探すときに迷いません。

働く条件を書面で示すことは、法律で求められています。内定通知書に条件を少しだけ書き、残りを口で伝える形は避け、条件は労働条件通知書にまとめてください。書き方は労働条件通知書の作り方にまとめています。入社のときに本人から出してもらう書類は入社誓約書と身元保証書の作り方でご紹介しています。

内定通知書に入れる7項目

内定通知書には決まった様式がありません。その代わり、入れる項目と順番を決めておくと、誰が書いても同じ形になります。新卒でも中途でも共通して要る7項目を、書く順に並べます。

項目書くこと抜けるとどうなるか
① 表題「内定通知書」または「採用通知書」何の書類か分からず、ほかの案内と混ざる
② 宛名と日付本人の名前(「〇〇 〇〇 様」)と、出した日誰にいつ出したか、控えで確かめられない
③ 会社名と差出人会社名と代表者名、または採用の担当者名誰からの知らせか、本人が確かめにくい
④ 採用を決めたこと応募してくれた職種と、雇用の形(正社員・パートなど)どの仕事で採用されたのか、受け止め方が分かれる
⑤ 入社の予定日来てほしい日付と、初日の集合時刻・場所初日の段取りが本人に伝わらない
⑥ 返してほしいものと期限内定承諾書などの書類と、返事の期限の日付返事が来ないまま、次の手を決められない
⑦ 問い合わせ先担当者の名前と、電話・メールの連絡先分からないことを誰に聞けばよいか分からない

いちばん抜けやすいのは⑤と⑥です。①③⑦は毎回ほぼ同じで構いません。②④⑤⑥は、人を採るたびに書き直します。型を決めておく目的は、決まった部分を考える時間を減らして、入社までの段取りを考える時間に回すことにあります。

「卒業できなかったとき」のように、内定に条件を付けたいこともあります。条件の書き方や、内定を取り消せるかどうかは法律の判断が絡むので、書く前に社会保険労務士か弁護士に確認してください。型を作るときに一度確かめておけば、次からは同じ書き方を使えます。

あとで食い違わない内定通知書の書き方

同じ内定通知書でも、書き方ひとつで、受け取った人の迷い方が変わります。よくある書き方と、直した書き方を並べます。

あとで食い違う書き方直した書き方
このたび厳正な選考の結果、採用を内定いたしました選考の結果、事務職(正社員)として採用することに決めましたので、お知らせします
入社日は追ってご連絡します入社日は令和〇年4月1日(〇)を予定しています。初日は午前9時に本社2階へお越しください
同封の書類をご返送ください同封の内定承諾書に記入のうえ、〇月〇日(〇)までに届くようご返送ください

直した書き方に共通するのは3つです。職種と雇用の形を書く、日付を「追って」にせず書く、返してほしい書類を名前と期限で書く。入社日がまだ決めきれないときは、「〇月上旬を予定しています。〇月〇日までに確定してお知らせします」のように、決める日を書いておきます。

もうひとつ、本人の都合で入社日や返事の期限を動かしたいとき、どこへ連絡すればよいかを書いておいてください。連絡先が書いてあれば、返事に迷っている人も相談しやすくなります。期限までに返事が無いときの扱いは、社内で決めておき、書く前に確かめておきます。

そのまま使える型3種(場面別)

自社の言葉に直して使ってください。入社の予定日と、返してほしい書類と期限を書く形だけは残してください。

型1|新卒の内定を知らせるとき(書面)

内定通知書

令和〇年〇月〇日

〇〇 〇〇 様

株式会社□□
代表取締役 ◇◇ ◇◇

このたびは、弊社の採用選考にご応募いただき、ありがとうございました。
選考の結果、下記のとおり採用することに決めましたので、お知らせします。

記

職種・雇用の形:事務職(正社員)
入社の予定日:令和〇年4月1日(〇)
働く条件:同封の「労働条件通知書」をご確認ください

同封の「内定承諾書」に記入のうえ、令和〇年〇月〇日(〇)までに
届くようご返送ください。

ご不明な点は、下記までお問い合わせください。
担当:総務 △△ 電話:〇〇〇-〇〇〇-〇〇〇〇
メール:〇〇〇@〇〇〇.co.jp

以上

型2|中途採用で、すぐ働き始めてもらうとき(書面)

採用通知書

令和〇年〇月〇日

〇〇 〇〇 様

株式会社□□
採用担当 △△ △△

先日は面接にお越しいただき、ありがとうございました。
選考の結果、下記のとおり採用することに決めましたので、お知らせします。

記

職種・雇用の形:現場作業スタッフ(正社員)
入社の予定日:令和〇年〇月〇日(〇)
初日の集合:午前8時30分 本社事務所(〇〇市〇〇町〇-〇)
初日の持ち物:同封の「入社のときにご用意いただくもの」をご覧ください
働く条件:同封の「労働条件通知書」をご確認ください

入社のご意思を、令和〇年〇月〇日(〇)までに
同封の「入社承諾書」でお知らせください。
入社日のご都合が合わないときは、下記までご相談ください。

担当:△△ 電話:〇〇〇-〇〇〇-〇〇〇〇

以上

型3|書面を送る前に、メールで先に知らせるとき

件名:採用選考の結果のお知らせ(株式会社□□)

〇〇 〇〇 様

株式会社□□ 採用担当の△△です。
先日は面接にお越しいただき、ありがとうございました。

選考の結果、〇〇職(正社員)として採用することに決めましたので、
取り急ぎメールでお知らせします。

【入社の予定日】令和〇年〇月〇日(〇)
【このあとお送りするもの】内定通知書、労働条件通知書、内定承諾書
 (〇月〇日(〇)に郵送します)
【お返事の期限】内定承諾書を、令和〇年〇月〇日(〇)までにご返送ください

働く条件は、郵送する労働条件通知書でご確認ください。
ご不明な点があれば、このメールへの返信か、下記の電話でお問い合わせください。

株式会社□□ 採用担当 △△
電話:〇〇〇-〇〇〇-〇〇〇〇

型1と型2のように、働く条件は「同封の労働条件通知書をご確認ください」と書いて、内定通知書には金額を書かない形にしておくと、2枚の食い違いが起きません。型3は、電話で伝えたあとに、同じ内容を文字で残す形です。書類を郵送するときの添え状は送付状の書き方にまとめています。採用を見送る方への連絡も、同じ時期に必要になります。出す時期と例文は不採用通知の書き方にまとめました。

AIに下書きさせるプロンプト3種

内定通知書は、書く中身の大半が、募集のときの条件と面接のメモにすでにあります。決まったことを箇条書きで渡し、AIには形を整えることだけを頼むと、写す手間が消えて、入社までの段取りを考える時間が取れます。以下はそのままコピーして使えます。

プロンプト1|決まったことから内定通知書の下書きをつくる

あなたは中小企業で採用の書類を手伝う担当者です。
以下の決まったことをもとに、内定通知書の下書きを作ってください。

条件:
・順番は「表題 → 日付と宛名 → 会社名と差出人 → 採用を決めたこと(職種と雇用の形)
 → 入社の予定日 → 返してほしい書類と期限 → 問い合わせ先」
・給与・働く時間などの条件は書かず、「同封の労働条件通知書をご確認ください」とする
・下のメモに無い日付・職種・条件を作らない。分からない箇所は【要確認】と書く
・「厳正な選考」のような決まり文句は使わず、短い文で書く
・本人の名前は「〇〇 〇〇 様」のまま残す

<決まったこと>
(例:職種=事務職、雇用の形=正社員、入社の予定日=4月1日、
 返してほしい書類=内定承諾書、期限=〇月〇日、担当=総務の△△)

プロンプト2|内定通知書と労働条件通知書を照らし合わせる

以下は、出す前の内定通知書と、同封する予定の労働条件通知書です。
2つを照らし合わせて、食い違う箇所を表にしてください。

見る点:
・職種、雇用の形、入社の予定日が2つで一致しているか
・内定通知書に、給与や働く時間の数字が入っていないか
・返してほしい書類の名前と、返事の期限が書いてあるか
・問い合わせ先が書いてあるか

条件:本文は書き換えない。食い違う箇所の抜き出しと理由だけを出す。
どちらの内容が正しいかは判断しない

<内定通知書>
(ここに貼る)
<労働条件通知書>
(ここに貼る)

プロンプト3|返事の期限が近い人へ、確認の連絡を書く

以下の内定通知書を送った相手から、まだ返事が届いていません。
返事の期限が近いことを伝える、短いメールを作ってください。

条件:
・最初に、選考に応募してくれたことへのお礼を1文入れる
・返してほしい書類の名前と、期限の日付をはっきり書く
・急がせる言葉や、返事をしないと困るといった書き方は入れない
・迷っていることや、入社日の相談があれば連絡してほしい、と添える
・内定通知書に無い事実を足さない

<送った内定通知書>
(ここに貼る)

プロンプト1で大事なのは、「メモに無い日付・職種・条件を作らない」の1行と、条件を書かずに労働条件通知書へ回す指定です。これを外すと、それらしい給与の額や勤務時間が入った下書きが出てくることがあります。日付と曜日の組み合わせも、最後は人がカレンダーで確かめてください。

募集のときの文面をAIに任せる考え方は求人原稿をAIに任せる方法でご紹介しています。条件の足し方で迷ったらAIへの指示(プロンプト)の書き方もあわせてどうぞ。

AIに任せてはいけないこと

任せてよいこと人が決めること
決まったことを、内定通知書の形に並べる誰を採用するか
内定通知書と労働条件通知書の食い違いを探す給与・働く時間などの条件
書面とメールの形に書き分ける入社の予定日と、返事の期限
返事の確認や、入社前の案内の下書きをつくる内定に条件を付けるか、付けるならどう書くか
入社までに渡す書類の一覧の案を出す期限までに返事が無いときの扱い

いちばん任せてはいけないのが、条件と日付を決めることです。AIが見ているのは、渡されたメモの文字だけです。面接で話した内容や、社内の決まりまでは分かりません。メモに無い数字をAIが埋めた下書きをそのまま出すと、あとで「書いてあった条件と違う」ことになります。

応募してきた人の名前や住所、履歴書の中身をそのままAIに貼るかどうかも、社内で決めておくのが大事です。型づくりや文面の下書きなら、名前は「〇〇 〇〇 様」のまま渡せば足ります。判断の目安は会社でAIに入れていい情報・ダメな情報にまとめています。

まず、次の採用の1枚を型にしておく

内定通知書は、採用を決めてから書き始めると、前の控えを探すところから始まります。次に人を採りそうな仕事を1つ思い浮かべて、型を1枚作っておいてください。春に入る新卒、欠員を埋める中途、忙しい時期のパート。多くの会社では、このどれかです。

型1から型3のうち、自社に近いものを1つ選び、プロンプト1に会社名と担当者だけ入れて流してみてください。出てきた下書きをプロンプト2で労働条件通知書と照らし合わせ、残ったものを社内の雛形として保存します。次からは、名前と職種、入社の予定日、返事の期限を書き換えるところから始められます。

内定通知書の前には、募集の文面があります。来てほしい人の条件を話すと募集文の下書きができ、決まっていない条件はAIが聞き返す例があります。求人の募集文をAIに任せる例で、1分ほどのデモ動画をご覧いただけます。

入社が決まったあとは、最初の1週間に何を教えるかが待っています。教えたいことを話すと、1日ずつの順番に並ぶ例を新しい人に教える資料をAIとつくる例でご紹介しています。

経営者の頭のなかにある「誰を、どんな段取りで迎えるか」の決まりを、会社の側に残していく流れはAI導入で何をつくるのかでご説明しています。

経営者が採用のたびに書き起こしている内定通知書を
30分で一緒に型にします。

まずは30分、話すだけで大丈夫です

資料も準備もいりません。
いまの仕事のことを、そのまま話してください。
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