入金の催促メールの書き方|角を立てない3段階の型と、AI(Claude)に下書きさせるプロンプト例【2026年版】

支払期日を過ぎているのに、入金がない。請求書は出してある。それなのに催促のメールを書こうとすると、いつも手が止まる。強く言えば関係が悪くなりそうで、やわらかく書くと伝わらない。取引先への入金確認をご自身で送っている方へ向けて書いています。

結論からお伝えします。催促のメールが書きにくいのは、文章力の問題ではありません。1通の中に「催促と思われたくない気持ち」と「払ってほしいという用件」が同居しているからです。この2つを分けて、何回目の連絡かで書き分けると迷いが消えます。この記事では、送る前に確認する3つと、1回目から3回目までの型をご紹介します。そのまま使える文例と、コピーして使えるプロンプトも付けています。

なぜ催促のメールは書きにくいのか

書き出しで止まる方が多いところです。理由ははっきりしていて、相手を疑っている前提で書くしかないように感じるからです。「まだ入金がありません」と書いた瞬間、払っていない相手を責める文になった気がしてしまいます。

ところが実務では、期日を過ぎる理由の多くは踏み倒しではありません。中小企業の現場でよくあるのは、次のようなところです。

起きていること相手の状態こちらがすべきこと
請求書が経理まで回っていない担当者の手元で止まっている担当者に届いたかを聞く
締め日の後に届いて翌月払いになった遅れている自覚がない支払予定日を確認する
振込名義が違って消し込めていない払ったつもりでいる自社の入金記録を再確認
資金繰りが厳しい言い出せずにいる支払える日を先に聞く

4つのうち3つは、相手に悪意がありません。それなのに1通目から厳しい文面を送ると、取り戻せるはずだった関係まで一緒に壊れます。逆に、いつまでもやわらかい文面を送り続けると、本当に払えない相手に対して打つ手が遅れます。

だから1通で解決しようとしないでください。何回目の連絡かで文面の強さを変える。それだけで、書き出しの迷いはほぼ消えます。

送る前に確認する3つ

いちばん気まずいのは、催促を送ったあとに自社側の見落としが見つかることです。送信ボタンを押す前に3つだけ確認してください。

確認すること見るところ
本当に入金されていないか通帳と入出金明細。振込名義が代表者名や別会社名になっていないか
請求書は届いているか送付日、送り先の担当者名、メールなら送信済みフォルダ
期日はいつだったか先方の締め日と支払日のサイクル。契約書や取引条件の書面

3つ目でつまずく方が多いです。「月末締めの翌月末払い」と「月末締めの翌々月10日払い」では、遅れているかどうかの判定が1か月ずれます。相手の支払サイクルを自社の台帳に書いていない場合は、催促の前にそこを確認してください。請求書の出し方そのものを整えたい場合は見積書・請求書づくりをAIに任せる方法もあわせてご覧ください。

確認の結果、自社側の見落としだった場合は、催促を送らずに済みます。請求書の再送だけで解決するなら、それがいちばん安い解決です。この3つの確認を月末の作業に組み込んでおくと、催促そのものの件数が減っていきます。

1回目・2回目・3回目で書き分ける

3段階に分けます。目的が段階ごとに違うので、同じ強さで書く必要がありません。

段階送るタイミングこの1通の目的宛先
1回目期日の翌営業日から数日以内確認のお願い。行き違いの可能性を残すいつもの担当者
2回目1回目から1週間ほど支払予定日を答えてもらう担当者。必要なら上長をCC
3回目2回目の回答期限を過ぎたら記録に残す。次の手続きに進む前段担当者と上長

段階が上がるほど、書き方の性質が変わります。1回目は相手に逃げ道を残す文面です。「こちらの手違いでしたら申し訳ありません」を入れておくと、相手は面子を保ったまま処理できます。

2回目からは質問の形にして、返信しないと終われないようにします。「ご確認ください」は返信がなくても成立してしまう文です。「いつのお支払いになりますでしょうか」と聞けば、答えないままにはしにくくなります。

3回目は、感情を入れないでください。日付・金額・これまでの連絡日をそろえた事実の一覧にします。後日どこかへ持ち込む可能性が出たとき、そのまま経緯の資料になります。強い言葉を足す必要はありません。事実が並んでいるほうが重く読まれます。

電話をかけるべきかを迷う方も多いところです。基準はひとつで、あとから経緯を見返す必要があるかどうかです。1回目は電話で構いません。行き違いならその場で片づきます。2回目からは、いつ・何を伝えたかが残る形にしてください。電話で話した場合も、その日のうちに要点をメールで送っておくと記録になります。

そのまま使える文例3つ

角カッコの中を自社の情報に置き換えてお使いください。

【1回目】確認のお願い

件名:〔請求書番号〕のご入金確認のお願い
いつもお世話になっております。〔自社名〕の〔氏名〕です。
〔月〕分としてご請求しております〔金額〕円につきまして、本日時点で入金の確認が取れておりません。
行き違いでお手続きが済んでおりましたら申し訳ありません。お手数ですが、ご確認いただけますでしょうか。
請求書の再送が必要でしたら、すぐにお送りします。

【2回目】支払予定日をたずねる

件名:〔請求書番号〕のお支払い予定について
お世話になっております。〔自社名〕の〔氏名〕です。
〔日付〕にご連絡しました〔金額〕円につきまして、その後いかがでしょうか。
社内で入金の見込みを整理しております。お支払いの予定日をお知らせいただけますでしょうか。
〔日付〕までにご返信いただけますと助かります。ご事情があれば、そのままお聞かせいただいて構いません。

【3回目】経緯を記録として残す

件名:〔請求書番号〕お支払いに関するご連絡(〔日付〕時点)
お世話になっております。〔自社名〕の〔氏名〕です。
下記の件について、現時点でご入金とご返信のいずれも確認できておりません。
・請求書番号:〔番号〕/金額:〔金額〕円
・お支払期日:〔日付〕
・ご連絡した日:〔1回目の日付〕、〔2回目の日付〕
〔日付〕までにお支払いまたはご返信をお願いします。ご返信が難しい事情がある場合も、その旨だけお知らせください。

3回目でも「支払え」とは書いていません。期限を切って、事実を並べて、返信の道を1本だけ残す。この形にしておくと、相手が社内で上長に相談しやすくなります。似た性質の文面として、取引条件そのものを申し入れる場合は値上げ・価格改定のお願いの書き方が近い型になります。

AIに下書きさせるプロンプト3種

文例をそのまま使うより、自社の状況を入れて下書きさせたほうが早い場面があります。コピーしてお使いください。先方の社名は入れず、「取引先A」に置き換えてください。

① 1回目の文面をつくる

取引先Aへ送る、入金確認のメール文面を1本書いてください。
状況:請求金額〔金額〕円、支払期日〔日付〕、本日時点で入金なし。過去に遅れたことはありません。
条件:相手を責める表現を使わないこと。こちらの行き違いの可能性に触れること。本文は250字以内。件名も付けてください。

② 強さを3段階に書き分ける

次の用件について、同じ内容で強さの違う文面を3本書いてください。
用件:〔金額〕円が支払期日〔日付〕を過ぎても入金されていない。〔日付〕に1度連絡済み、返信なし。
1本目は確認のお願い、2本目は支払予定日をたずねる、3本目は経緯を事実として並べる形にしてください。
3本とも、法的手続きを示す表現は使わないでください。

③ 書いた文面をきつすぎないか点検させる

次のメール文面を読んで、受け取った相手がどう感じるかを3点あげてください。
そのうえで、意味を変えずにやわらげられる箇所と、逆に曖昧で伝わらない箇所を、それぞれ具体的に指摘してください。
書き直した文面は出さず、指摘だけにしてください。
〔ここに文面を貼る〕

③をおすすめします。自分で書いた文面は、きつさに自分で気づけません。書き直させると自分の言い方でなくなるので、指摘だけさせて、直すのは自分の手でやる。この使い方が、いちばん失敗しません。プロンプトの形を社内でそろえる考え方は業務日報のテンプレートでも同じ整理をしています。

AIに任せてはいけないこと

いつ次の手続きに進むかを決めるのは人の仕事です。その取引先とこの先も続けるのか、いま止めると現場が回らなくなるのか。社内の事情を知らないAIは、そこを知らないまま「それらしい強い文面」を出してきます。

もうひとつ、回収の手段そのものは法律の話になります。内容証明郵便を出すかどうか、支払督促や少額訴訟といった手続きを使うか、いつまでに動くべきか。こうした判断はこの記事の範囲ではありません。金額が大きい場合や、相手と連絡が取れなくなった場合は、早い段階で顧問の弁護士にご相談ください。弁護士がいない場合、各都道府県の弁護士会や、中小企業向けの無料相談窓口が入口になります。

AIに送信まで任せるのもやめてください。催促は、送った瞬間から関係が動くたぐいの連絡です。下書きまではAI、読み直して送るのは人。この線を引いておいてください。

情報の扱いも同じです。取引先の社名が入った請求書や、過去の支払い実績をそのまま貼り付けないでください。入れていい情報の線引きは会社でAIに入れていい情報・ダメな情報にまとめています。社内へ周知する文面が必要になったときはお知らせ文・社内通知の書き方もお使いください。

今日は1件だけ送ってください

未入金が複数あると、まとめて片付けたくなります。おすすめしません。いちばん金額が小さくて、いちばん関係が近い1件から送ってください。

1件送ると、相手がどこで止まっていたかが分かります。請求書が届いていなかったのか、締め日の読み違いだったのか、本当に払えないのか。それが分かれば、2件目からは最初の1通に必要な情報を入れておけます。1件目は回収のためというより、自社の請求のどこに穴があるかを知るための1通です。

穴が見つかったら、請求書の出し方と入金確認の手順を書き出して、社内の決めごとにしてください。決めごとを文書にしてAIに読ませるところまでの流れはAI導入で何をつくるのかでご説明しています。

「催促のメールを、どこまで強く書いていいか分からない」
その段階のご相談から、30分で一緒に整理できます。

まずは30分、話を聞いてみませんか

「うちの業務で使えるのか」を、実際にClaudeを動かしながらその場で確認できます。
ご契約前提でなくても大丈夫です。話を聞くだけのご利用も歓迎します。

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