シフト表の作り方|AI(Claude)に組ませる条件シートとプロンプト例つき

来月のシフトを組むのに、毎回半日かかる。希望を集めて、人数を数えて、誰かが休むたびに全部やり直し。店舗や少人数の会社でシフトを自分で組んでいる方に向けて書いています。

結論からお伝えします。シフト作成が終わらないのは、「守るべき条件」が頭の中にしかないからです。条件を一度だけ文章にしておけば、組む作業そのものはAIに任せられます。この記事では、そのまま使えるテンプレートと、AIに任せていい範囲・任せてはいけない範囲をご紹介します。

なぜ毎月やり直しになるのか

シフト作成でつらいのは、表を埋める作業そのものではありません。「この組み合わせは避ける」「この人は土曜が入れない」といった条件を、毎回いちから思い出していることです。

作業つらさの正体
希望を集める出てこない人を催促する手間
条件を思い出すどこにも書いていない。頭の中にしかない
組む1箇所直すと連鎖して崩れる
急な欠員に対応する誰に頼めるか、また思い出すところから

専用のシフト管理ソフトが解決してくれるのは主に3つ目の「組む」です。ところが実際に手が止まるのは2つ目で、ここは条件を入力しないと埋まりません。そして条件を入力するには、まず自分が何を条件にしているのかを書き出す必要があります。

頭の中にしかない判断基準を外に出す、という点では引き継ぎ資料をAIに作らせる方法と同じ構造です。人に聞かれれば答えられるのに、白紙を前にすると書けない。AIはこの「聞く側」を引き受けられます。

まず「条件」を紙に出す

条件は3種類に分かれます。混ぜたまま考えると決まらないので、先に分けてください。

種類扱い
絶対に守る法令上の休憩・休日、有資格者が必ず1人破ったら作り直し
できれば守る連勤は4日まで、土日の負担を均す優先順位をつける
言いにくい事情相性、育児や介護の時間帯🔴 AIに渡さない。手元で調整する

3つ目を分けておくのが大事です。個人の事情はそのまま個人情報なので、外部のサービスに入れる情報としてふさわしくありません。判断の目安は会社でAIに入れていい情報・ダメな情報にまとめています。

コピーして使える条件シート

そのままコピーして、自社の言葉に置き換えて使ってください。一度作れば、翌月からは日付と希望だけ差し替えれば済みます。

【営業時間】平日 ○:○〜○:○ / 土日祝 ○:○〜○:○ / 定休日 ○曜
【時間帯と必要人数】早番 ○人 / 中番 ○人 / 遅番 ○人
【資格・役割】○○ができる人を各時間帯に必ず1人
【メンバー】記号で管理する(Aさん・Bさん…)。氏名は書かない
 A:週○日まで/○曜は不可/早番のみ
 B:週○日まで/制限なし
【絶対に守る】法定の休憩、連続勤務は○日まで
【できれば守る】土日の出勤回数を均す、同じ人に遅番が偏らない
【今月の希望休】A=○日、B=○日

メンバーは記号で書いてください。氏名を入れなくてもシフトは組めます。できあがった表を手元で名前に戻せば済みます。

そのまま使えるプロンプト2種

① たたき台を作らせる

以下の条件で、○月のシフト表のたたき台を作ってください。
・縦を日付、横をメンバー記号にした表で出す
・「絶対に守る」を満たせない日があれば、埋めずに「要調整」と書く
・埋められなかった理由を、表の下に箇条書きで挙げる
・条件に書かれていないことは推測せず、確認事項として質問にまとめる
(ここに条件シートを貼る)

「埋めずに要調整と書く」の一文が要です。これを書かないと、AIは条件を満たせない日も無理やり埋めます。人が見落とすのもそこなので、空欄で返させるほうが安全です。

② 出来上がった表を点検させる

このシフト表を、次の観点だけで点検してください。修正案は出さず、指摘だけにしてください。
1. 「絶対に守る」に反している箇所
2. 連勤が上限を超えている人
3. 土日の出勤回数が偏っている人
4. 各時間帯の人数が足りていない日
(ここに表を貼る)

自分で組んだ表の点検にも使えます。「修正案は出さず指摘だけ」と縛ると、勝手に全部組み替えられて元が分からなくなる事故を防げます。他のAIに下読みさせるときと同じ考え方です。

AIに任せてはいけないこと

区分内容
任せていいたたき台づくり/条件違反の洗い出し/偏りの指摘/表の形を整える
任せない労働時間が法令に適合しているかの最終判断/個人の事情の扱い/誰に負担を寄せるかの決定/本人への伝え方

労働時間や休憩の扱いは、業種や雇用契約によって変わります。この記事では踏み込みません。組んだ表が法令に適合しているかは、社会保険労務士に確認してください。AIに任せるのは「条件どおりに並べる」ところまでで、条件そのものの正しさを保証させてはいけません。

考え方は見積書・請求書づくりをAIに任せる方法と同じです。作業はAI、判断は人。この一線を引いておけば、あとで見直すときにどこを疑えばいいかがはっきりします。

急な欠員が出たときの使い方

当日の欠勤連絡がいちばん困ります。ここでも条件シートが効きます。

○月○日の△番でAが欠勤になりました。条件シートと今月のシフトを踏まえ、
・代われる可能性がある人を、条件に反しない順に挙げてください
・それぞれについて、依頼したときに条件上どこが苦しくなるかを1行で書いてください
・誰に頼むかは私が決めます。順位づけはしないでください

最後の1行を入れておくと、AIが「Bさんに頼むべきです」と結論まで出してしまうのを防げます。誰に頼むかは人間関係を含む判断なので、選択肢だけ並べてもらうのがちょうどいい距離です。

まず1ヶ月分だけ試してみてください

いきなり運用を切り替える必要はありません。来月分を、いつもどおり自分で組んだうえで、②の点検プロンプトだけ通してみる。これなら失敗しても実害がありません。

見落としが出てくれば、条件シートは役に立っています。何も出なければ、あなたの組み方が既に安定しているということです。どちらに転んでも収穫があります。

慣れてきたら①のたたき台づくりに進んでください。順番はこれで十分です。最初から全部を任せようとすると、条件シートが育つ前に「使えない」と結論が出てしまいます。

こうした社内の決めごとを一度文書にしておくと、そのままAIに読ませる材料になります。何をどこまで任せられるかはAI導入で何をつくるのかでご説明しています。

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